マンションの修繕積立金とは?相場や値上げの要因を徹底解説

  • Update: 2023-01-12
マンションの修繕積立金とは?相場や値上げの要因を徹底解説

マンション住まいの場合、避けては通れない修繕積立金。どのような用途で使われるのかご存じでしょうか。

修繕積立金は、マンションを所有している限り支払い続けなければなりません。長期的に見ると多額の出費になるため、用途はもちろん、相場や値上げの可能性についても理解しておきたいところです。

この記事では、マンションの修繕積立金の概要、相場や値上げの要因について解説します。納得して修繕積立金を支払うためにも正しい知識を身に付けましょう。

分譲マンションの修繕積立金とは?

分譲マンションの修繕積立金とは、長期修繕計画に則った大規模修繕や自然災害による損害など、万が一の修繕に備え区分所有者が毎月積み立てる費用のことです。

マンションの修繕には多額の費用がかかるため、不具合が生じてから修繕費用を用意するのは現実的ではありません。修繕積立金があれば将来の修繕費用を用意しておけるのです。

なお、プランどおりに修繕費用を積み立てられなくなることから、一度支払った修繕積立金は、マンションを売却しても返金されません。

混同されやすいですが、修繕積立金と「管理費」は別物です。修繕積立金の用途は「修繕」ですが、管理費の用途は「維持」。管理費は、共用部分の水道光熱費や管理会社への委託費用、設備点検などに使われます。

マンション修繕積立金の相場

国土交通省の調査によると平成30年度のマンション修繕積立金の1戸当たりの月額平均は11,243円です。しかし、修繕積立金はマンションの築年数や規模、長期修繕計画の修繕費用などで差があるため、一概にいくらとは言えません。

そこで国土交通省では、建築延床面積に応じた専有面積の修繕積立金平均額の目安を以下のように提示しています。

建築延床面積(20階未満の場合) 専有面積の月額修繕積立金(㎡・月)
5,000㎡未満 335円
5,000㎡以上~10,000㎡未満 252円
10,000㎡以上~20,000㎡未満 271円
20,000㎡以上 255円

※20階以上の超高層マンションは建築延床面積に関わらず、一律で338円(㎡・月)です。

参照:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」

修繕積立金の算出方法

修繕積立金の平均額が必ずしもご自宅のマンションに当てはまるわけではありません。ここでは「長期修繕計画から算出」する方法と修繕積立金に関係する「修繕積立基金」について解説します。

長期修繕計画から算出

修繕積立金は長期修繕計画から算出可能です。通常、長期修繕計画は25~30年で考えられており、その間に必要であろう工事内容や費用が記載されています。修繕積立金は、工事のタイミングまでに目標金額を達成できるよう設定しなければなりません。

具体的には以下の手順で算出します。

  1. 長期修繕計画で「いつまで(月数)」に「いくら(金額)」必要なのか確認する
  2. 必要な金額を月数で割り、月額の修繕積立金合計額を算出する
  3. 専有面積を考慮し1戸あたりの月額修繕積立金を決定する

修繕積立金は、同じマンション内でも一律ではありません。基本的には、専有面積が大きいほど積立金額は高額になります。

修繕積立基金で万が一の修繕に対応できる

修繕積立基金とは、修繕積立金の一部となる資金のことで、新築マンション購入時に支払います。始めにまとまった資金を集めておくことで、月々の費用負担を軽減する効果があるのです。

また、新築時から一度も見直しを行っていない長期修繕計画や、見直しを行ったけど、項目や金額に漏れがあるような長期修繕計画を運用しているため、本来備えておくべき金額に満たない修繕積立金の徴収にとどまるマンションは、予定外の修繕費用が発生した場合、余力がなく、即予算不足に陥ることが考えられます。とくに建設から数年間は修繕積立金が少ないため、修繕費用を支払えないこともあるでしょう。

修繕積立基金は、修繕積立金を補う役割があり、月々の費用負担を軽減しつつ、修繕費用に余力を持たせられる貴重な資金です。

修繕積立金が値上がりする可能性がある理由とは

修繕積立金が値上がりする理由として「段階増額積立方式の採用」と「長期修繕計画とのズレ」があげられます。

修繕積立金の集金方法が段階増額積立方式の場合、値上げを前提とした金額です。築年数が浅いほど修繕積立金は低額で、一見ランニングコストが抑えられるように見えますが、増額しなければ修繕費用は確実に不足します。

平成30年時点で、段階増額積立方式が採用されているマンションは全体の約43%。築年数の浅いマンションほど多い傾向があります。あなたは自宅マンションの積み立て方式をご存じですか?いつ、いくら増額予定なのか、事前に確認しておきましょう。

また、長期修繕計画が作成された当初と現在では、必要な修繕内容や工事見積りは少なからず変わっています。消費税や人件費、資材などの高騰により、当初の計画よりも修繕にかかる費用がかさむことは珍しくありません。

計画通りに修繕積立金を集金していたとしても修繕費用が足りず、修繕積立金の値上げを余儀なくされるケースは多いのです。

マンションの修繕積立金について理解を深めよう

マンションの修繕積立金を負担に感じる居住者も多いかもしれません。マンションの財務状況によって積立金額や増額の有無に違いはありますが、修繕積立金は、適切に修繕をおこなうために必要な資金です。修繕積立金の理解を深め、当事者意識を持ち向き合っていきましょう。

また、修繕積立金を適切に使うには、マンション工事の知識が欠かせません。しかし、知識不足が原因で、管理会社任せになってしまったり割高な工事を発注してしまったりする管理組合が多いのも事実です。

さくら事務所では、一級建築士やマンション管理士など、国家資格を持つマンション管理のプロが、日常修繕工事や長期修繕計画の工事内容および見積書の妥当性をチェックするサービスをおこなっています。プロへの依頼は、管理組合が適切な修繕積立金の見直しを図るきっかけになるでしょう。

さくら事務所は管理組合のミカタです。よりよいマンション運営に向けてサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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株式会社さくら事務所

ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとする個人向け不動産コンサルティングや管理組合向けコンサルティングを行っている。400を超えるマンション管理組合のコンサルティング実績をもち、大規模修繕工事や長期修繕計画の見直し、瑕疵トラブルなどの管理組合サポートサービスを提供している。

【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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