マンション地下ピットが排水の不具合で水たまりに・・・その対処法

  • Update: 2020-09-25
マンション地下ピットが排水の不具合で水たまりに・・・その対処法
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さくら事務所 編集部

マンションの地下ピットは、給排水設備などの配管や電気の配線のメンテナンスのために地下に設けられた空間です。

その広さは建物と同じ面積で、高さは1.5~2Mほどが多いでしょう。内部は仕上げがされていませんので、コンクリートがむき出しの状態です。

地下ピット内の内部は、長時間滞在することが想定されていないため換気扇や換気口等も設けられていません。稀に人体に有害なガスが発生していることもあるため、居住者の方などが無闇に立ち入らないように出入り口には鍵がかけられています。

日常的な点検の対象になっていないため、めったに人が目にする場所でもありませんが、思わぬ不具合が隠れているケースが少なくありません。

ここでは、マンション地下ピットでの排水の不具合についてコンサルタントが解説します。

漏水?湧水?マンションの地下ピットが水たまりに・・・

地下ピットで発覚する不具合として、コンクリートの施工品質にまつわるものが多くありますが、その他に「排水」に不具合があるケースもあります。

関連情報:マンションの施工品質は、地下ピットが教えてくれる

こちらは地下ピット内に水が溜まり、プールのようになっている状態です。

原因として考えられる主なものが ①湧水 ③漏水 です。

①湧水
コンクリートの小さな隙間から、地下水が染みだしているケース

②漏水
コンクリートのひび割れから地下水が侵入したり、設備配管などから漏水を起こしているケース

このような原因で一時的に水が発生することがありますが、常時プールのような状態、というのは正常な状態ではありません。

水たまり地下ピット、放置しておくと?

水たまりになってしまった地下ピットは、放置しておくとどんな影響があるのでしょうか?

長期間水が溜まった状態にあると設備の配管や配線などの劣化を早めることになります。

コンクリートは乾燥収縮によって微細なひび割れが少なからず発生しますが、このひび割れから水分が浸透していき、内部鉄筋の錆を誘発することにもなります。

また、錆びによりコンクリート内の鉄筋の体積が増え、周囲のコンクリートを押しのけるように破壊させてしまう爆裂を起こすことにも繋がり、建物の耐久性にも影響を及ぼす恐れもあります。

地下ピットの異常は”臭い”でわかることも

その他にもカビ、微生物の繁殖などを引き起こし、通気口(ピット内の空気の出入りがある筒状の口)からの悪臭や、虫の発生などが起きることもあります。

通気口は、通常あまり目立たない建物の外壁に沿った場所に、地面から突出して配管が立ち上がっています。

地下ピットは普段は居住者が出入りする場所ではないので、通気口からの悪臭などでその異変に気が付くこともあるのです。

地下と地上をつなぐ通気口が隣地境界近くにある場合、通気口から悪臭が周囲に漂い、近隣の方から苦情が来てしまうケースも。

通気口から悪臭が上ってくる段階では、すでにピット内にはかなりの水が滞留し、相当に時間が経過している可能性が高いでしょう。

このような状況が確認された場合、通常は管理会社に排水と点検を依頼することになると思いますが、水が溜まる原因を調査することや一定程度水が溜まると自動的に排水されるように対策を講じる必要があります。

地下ピットの水たまり、原因究明と排水計画の見直し

一時的に水が発生したとしても、各ピットは連通管で繋がっており、本来なら勾配によってたまった水が流されていきます。最終的には下の写真のような釜場(水が集積される一段低くなった場所)まで流れる仕組みになっています。

水が自然に釜場に流れるよう、床面には勾配がつけられていますが、水を通す連通管が床面から上がった位置にあると、水位がその位置までこないと流れないことになり、常に水が溜まっている状態になってしまいます。

自然に排水されるためには、床面と同レベルに連通管が設置されなければなりません。

この場合、施工時の連通管の不適切な設置によるものと思われます。

悪臭や害虫などが発生する前に適切に排水される措置が必要でしょう。

できれば床面の適切な勾配による処置が望ましいですが、場合によっては釜場の増設などを検討する必要があるかもしれません。

いずれにしてもピット内の全体的な排水計画について、施工会社との綿密な打ち合わせが必要とされます。

専門家の見解が必要な場合も‥・、まずは早期点検がおすすめ

補修が必要になった場合、問題になるのはその費用負担です。

不具合が発覚した場合、分譲会社や施工会社の費用負担で補修がしてもらえるのか?が気になるところです。

その際、竣工引き渡し後の経過年数はもちろん、構造上影響があるものなのか?はたまた、本来の基準を満たす想定の設計通りに施工がされていたのか?が焦点になります。

実際のところ、第三者のプロの見解がない場合、管理組合単独での交渉が難しいこともあるでしょう。

知らない間に劣化が進行してしまわぬよう、アフターサービス期限などの機会に第三者に調査してもらうことも有効です。

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