管理会社によるマンションの長期修繕計画作成はあくまでサービス?

  • Update: 2019-01-08
管理会社によるマンションの長期修繕計画作成はあくまでサービス?
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さくら事務所 編集部

マンションを買うは一時、修繕は一生

分譲マンションを購入すると渡される「長期修繕計画書」。

一般的に、 およそ20年~30年ぐらいのマンションの修繕計画が立てられています。

12~13年目ぐらいのところでは、大規模修繕工事も含まれているでしょう。

もちろん10年も20年も先のことなので、この計画表どおりに進むことはありません。

そもそも新築・分譲時のタイトなスケジュールで十分な検討期間もないまま急ぎ作成され、項目の見落としや数量が間違っているなど、建物の状態にあっていないなんてケースも多々あります。

いずれにしても、長期修繕計画はその都度、マンションの状態に応じた見直しが必要ですし、修繕工事をする場合は、どこがどれだけ傷んでいるか?どんな補修が必要か?といった事前調査(劣化診断)も重要になってきます。

例えば、竣工後5年目に錆塗装の計画をしていたとしても、実際それほど錆びていない場合などは計画通りに修繕を行う必要はないのです。

あくまで計画ですので、その都度、建物の状態にあわせた修繕工事を行うことが望まれます。

次回から、長期修繕計画を作るのやめます!

この長期修繕計画、通常は管理会社が策定して管理組合(区分所有者)に配布します。

つまり、管理会社が、管理委託業務として行なっている場合がほとんどなのです。

ところが最近、この長期修繕計画の策定を管理委託業務と別とする管理会社もあらわれています。

分譲時には当面の計画書を策定するものの、その後の見直し業務は別になってしまうといったケースも。

また、業務委託契約更新時に、次回からは長期修繕計画策定業務を取りやめる旨を書面で通知されるケースもあります。業務を行わなくなるにも関わらず業務委託報酬料は減額されていない、なんて場合もあります。業務が減ったのだからと報酬の交渉をしても「今まではサービスだった。」と言われてしまう可能性も。

管理会社が今までの委託業務の中でサービスとしてやっていたのか、業務の一つとしてやっていたのかは非常にグレーゾーンです。

交渉する場合は、そもそも管理業務全体として妥当なのかというところからチェックしましょう。

管理会社による長期修繕計画の作成はあくまでサービス?

そもそも、なぜこのような事態が発生してしまうのでしょうか?

国土交通省が策定する「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」において「長期修繕計画案の作成業務及び当該計画の見直し業務については、本管理業務委託契約とは別個の契約とする」旨が明記されているためです。

マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂の概要

これは、平成21年5月に行われた「マンション標準管理委託契約書」の改正による影響です。

改正以前は、長期修繕計画案の作成及び見直しは、マンション管理業として法規制を受ける管理会社が行う「マンション(専有部分を除く)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整」業務に含まれるものでした。

あくまで「標準版」として目安にするべきものなので、各マンションで独自に契約業務を策定しても問題ありませんが、おおよそこの雛形に沿うのが一般的となっています。

書面にもあるように、長期修繕計画に関しては「必要なタイミングで行う特別な業務」という意味合いが強いことに加え、長期修繕計画作成ガイドライン(平成20年6月国土交通省公表)にそった計画を策定するにあたっては調査や診断などにある程度のコストがかかります。

そこで通常は管理会社にある一般的な長期修繕計画表の雛形にもとづいて、担当者が作成してしまうことがほとんどなのです。

あくまでもサービスの一貫として行われていることが多く、実際の建物の状態にあわせた提案がされていないことも残念ながらままあります。

長期修繕計画を第三者にチェックしてもらうのも1つの手段

マンションの寿命を左右する修繕計画。ですが、このように名ばかりのものならば見直しが必要です。

管理会社とは別の専門機関に依頼するのも選択肢のうちの一つでしょう。

外部の専門家に1から作成を依頼する、外部の専門家に見直しだけ依頼する、など外部専門家との関わり方も1つではありません。信頼関係の気付けている管理会社なら、引き続きその力も借りながら、外部専門家と管理組合と三者で見直すという方法もあります。

大切なことは、総会における区分所有者の皆さんへの説明責任を果たせるよう「管理会社がどこまでの業務をやってくれているのか」、「長期修繕計画作成ガイドラインに沿った計画案を作成してくれているのか」など修繕積立金を集める根拠となっているその計画の内容及び実態を管理組合理事・役員皆さんがしっかりと把握することです。


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