大規模修繕工事の施工会社選定方法「プロポーザル方式」、実際どうやるの?

  • Update: 2019-09-12
大規模修繕工事の施工会社選定方法「プロポーザル方式」、実際どうやるの?

大規模修繕工事の成功を左右するのが、施工会社選び。

どんな修繕を望むのか?何を重視すればいいのか?も重要ですが、失敗してはいけないのが、その選び方です。

透明性の高い施工会社選定方法として、設計監理方式が有名ですが、さくら事務所では独自に始めたプロポーザル方式(提案力比較型)をお勧めしています。

ここでは、さくら事務所のマンション管理士おすすめの施工会社選定方法「プロポーザル方式(提案力比較型)」について解説します。

プロポーザル方式ってどうやってすすめるの?

プロポーザル方式(提案力比較型)では以下のような流れで施工会社を選定していきます。

それぞれのプロセスとそのポイントをご紹介します。

①住民アンケートをとり、工事に関する希望やお困りごとを伺います。

「共用部に気になる不具合はないか?」「共用部でありながら居住者しか確認できないバルコニー、各住戸で気になるところはないか?」を住民アンケートで確認します。

②選任のCM(コンストラクション・マネージャー)が建物の状況を確認します。

大規模修繕工事をサポートする、コンストラクション・マネージャーが建物の劣化状況や修繕の必要性を確認し、組合関係者に説明します。

③マンション管理業界の専門誌で公募記事を掲載します。

応募条件はあまり厳しくせず、いろいろな規模の会社から応募を期待します。

④応募された会社から書類選考し面談を行います。

5社程度に絞り、営業担当者を呼び会社のPRを受けます。

そして、そこからさらに次のステップ「提案」を依頼するための会社を3社程度に絞ります。

この面談は、一般的になじみが薄い修繕工事会社を知る上でも重要なステップです。

⑤工事の要望と入札条件等をまとめた要項書を作成します。

住民アンケートや建物の状況を踏まえ、理事会や修繕委員会とともに工事の要望と入札条件等をまとめた要項書を作成します。

CMが提案を依頼した会社をマンション現地に呼び、要項書について詳しく説明、依頼先からの質疑応答も行います。

特にプロポーザル方式についての理解度も確認します。

⑥工事提案書提出後、各社よりプレゼンテーションを受けます

各社から提出された書類一式をCMが精査の上、比較表にまとめ、修繕委員会・理事会に解説致します。

その上で各社から提案内容のプレゼンテーションを受けます。

このプレゼンテーションは、住民(組合員)にも公開・自由参加とします。

また、工事を実際に担当する現場代理人の予定者も同席してもらい、実績や人柄も評価の対象に加えます。

⑦施工会社内定

入札金額とマンションの状況にあった修繕方法や工事を円滑にすすめるための進め方の提案、更に現場代理人予定者の実績や人柄も施工会社の実績など、総合的に判断して、1社の施工会社を内定先として決定します。

⑧内定先の工事提案書一式を精査する

CMが、内定した会社の提案書を精査の上、マンション現地を一緒に確認しながら、施工範囲や仕様について質疑を行い、最終提案書を提出してもらいます。

ここで内容をより緻密に精査することで、見積金額が下がるケースが多く、大変重要なポイントです。

⑨最終提案書を承認し、議案書準備、総会開催を進める

総会決議後、請負契約を締結し、工事説明会へと進みます。

プロポーザル方式、そのメリット&デメリット

①金額だけの比較ではないので、施工会社選定に手間が掛かる

設計監理方式では、既に修繕工事の仕様や積算数量は決められていますので、比較するのはどうしても「価格」中心になります。

金額だけで決めることもできるので、ある意味簡単ではあるでしょう。

一方、プロポーザル方式は金額はもちろんですが、各社から工事内容についての提案ももらい、その内容を吟味し、総合的に判断して最終的に施工会社を決めます。

最終的に決定する前には、管理組合の方と現場代理人とで面談もしてもらいます。

気になることを管理組合の皆さんから質問してもらい、実績だけでなく、その人柄や熱意も皆さんに知ってもらうのです。

このように、プロポーザル方式の場合、設計監理方式より理事会・修繕委員会の皆さんの手間が掛かります。

工事会社の各社提案の比較など、建築の専門知識がないと難しい場面もあります。

容易に比較検討、判断できるものではありませんので、コンストラクション・マネージャーが、各社提案の比較分析表を作成し、理事会・修繕委員会の皆さまをサポートします。

②施工会社からさまざまな提案が受けられる

プロポーザル方式では、その仕組みから、細かい要望に応え得るような施工会社だけが応募してきます。

また、これまで管理会社の責任施工の下請けで仕事をしていた施工会社にとって、この方式はチャンスでもあります。

やはり下請けとして受けても、利益を出すには限界があります。

それら中小の施工会社にとって、通常、アピールする機会もなかったような、提案力や強味、アイデアを直接、管理組合に訴えることができるのです。

ゆえに、コンペに参加される会社はさまざまですが、各社本気でその提案力を競う場になります。

③悪質コンサルタント等の不正を防ぐことができる

施工会社選定にあたり、悪質コンサルタントによる不正な価格の操作など、国交省が通達を出すなど問題になりました。

設計監理方式では、組合の知らない間に裏でバックマージンのやり取りなどの不正が行われ、結果として割高な大規模修繕工事を発注することなっているケースがままあります。

確かにその構造から、設計監理方式では見積もり金額の調整などが裏で行いやすいのは事実ですが、本当の原因はどのは「管理会社やコンサル会社に丸投げしてしまっていること」なのです。

どんな方法であれ、どこかの業者に丸投げしてしまえば、ぱっと見はきちんと進められているように見えても、水面下では調整されてしまったり、という事態がどうしても起こりうるのです。

その点、プロポーザル方式では、先ほど挙げたフローのように、どこかに丸投げするこができません。

コンストラクション・マネージャーのサポートは受けつつも、多くを管理組合主導で行わなければならないため、自然とバックマージンや悪質コンサルタントの被害にあう可能性を排除できるのです。

管理組合主導で施工会社を選ぶことができる

いかがでしたでしょうか?

プロポーザル方式は、設計監理方式に比べると、どうしても時間も労力もかかってしまいます。

ですが、一番のメリットは「管理組合が自分たち主導で施工会社を選べる」ということです。

価格だけ並べられて選ぶよりも、プロのサポートを受けながらその提案内容を吟味して管理組合主導で選ぶことで、「自分たちで納得して選んだ」気持ちが強まり、大規模修繕工事そのものへの満足度にもつながります。

また、その各社提案を受ける選考プロセスで、理事や修繕委員はマンション修繕に関する知識を短期間で身に着けることができるのです。

自分たちで最低限のマンションの修繕に関する知識をつけられれば、大規模修繕に関して管理会社に頼り切りにならずに済む、つまり、なんでもかんでもお任せの管理会社依存から脱するきっかけにもなるのです。

プロポーザル方式について詳しくお知りになりたい方は、お気軽にさくら事務所にお問い合わせください。

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