修繕積立金が足りない?大規模修繕工事で分かる3つの不具合

  • Update: 2014-05-23
修繕積立金が足りない?大規模修繕工事で分かる3つの不具合

大規模修繕工事着工後に出る、予定外の工事

大規模修繕工事の本来の目的は、屋上防水や外壁などの劣化した部分を補修すること。

もちろん見積や請負契約の工事内容もこれらの部分に限られていますが、万が一の予定外の工事発生に備え、予備費として工事金額の3~5%程度の予備費が計上されることが一般的になっています。

しかし、工事に着工して足場を架けた直後に外壁を含む全体を調査した結果、「想定していた予定外の工事」を超える不具合が発見され、予備費をはるかに上回る多額の追加工事を行なわざるを得ないケースが頻発しています。

マンション大規模修繕工事_足場

一回目の大規模修繕工事で、実際に発見される「想定外の不具合」には以下のようなものが多いです。

1)広範囲およぶ多量の外壁タイルの浮き
2)竣工図書と異なる位置に設けられたコンクリート目地やタイル伸縮目地
3)構造(耐震)スリットの不設置

外壁タイルの多量な浮き

は、外装仕上げで建物の構造的な問題ではありませんが、タイルの剥落につながり人身事故に発展する恐れがあり、放置する事はできません。また、外壁タイルは足場が架けられていないと修繕できない部分が多いため、大規模修繕工事後に新たに修繕するのは予算面から見ても非効率的です。

マンションタイルの浮き

コンクリート目地やタイル伸縮目地に関する不具合

これは、1)のタイル浮きの原因であることが多く、タイルの張り替え補修時に併せて目地の不具合も適切な対策を施さなければ、張り替えたあとの外壁タイルが再び不具合を起こす可能性があります。

マンション外壁タイルの浮き

構造(耐震)スリットの不設置

竣工図書に記された所定の位置に言葉通り、構造スリットが設置されていないという状況です。
構造スリットとは、柱と壁の間に意図的に隙間(スリット)を設けて柱と壁を構造的に分離し、壁は壊れようとも柱は持ちこたえさせることで、建物が大破しづらいようにする「隙間」または「隙間用部品」のことです。

マンション構造(耐震)スリットの未設置>

図面に書かれた構造スリットがそのとおりの位置に設置されていれば、そのスリットのおかげで柱が持ちこたえるよう設計されているわけですから、不設置は耐震性に大きく影響する可能性がある深刻な不具合と言えます。

これらの不具合が発見された場合には、建物の通常使用に大きな影響を与える可能性があるため、瑕疵担保責任期間の10年を過ぎていても、分譲会社や施工会社との折衝で、修繕費用の全部又は一部を負担してもらえるケースもあります。

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