外壁工事の助成金(補助金)はいくら?適用条件や受け取る方法・注意点を解説

  • Update: 2022-12-22
外壁工事の助成金(補助金)はいくら?適用条件や受け取る方法・注意点を解説

マンションの外壁工事、少しでも費用を抑えられたらうれしいですよね。そこで活用できるのが、多くの自治体で設けている外壁工事のための助成金や補助金です。

厳密にいうと、助成金は条件を満たすと誰でも受け取れるもの、補助金は審査に合格した場合にのみ受け取れるものを指します。しかし、助成金も応募者が多ければ抽選になるケースがあるため、補助金と助成金は必ずしも区別して使われているわけではありません。

この記事では、助成金(補助金)の種類と費用、適用条件や手順、注意点など事例を交えながら解説します。

外壁工事の助成金には3種類ある

外壁工事の助成金には以下の3種類があります。

  • 遮熱塗料や断熱塗料での外壁塗装工事
  • 外壁の断熱改修工事
  • 通常の外壁塗装や外壁改修工事

外壁工事において助成金の対象となるのは、おもに省エネやエコに繋がる工事。具体的には、遮熱断熱効果のある塗料による外壁塗装工事や断熱材を入れる外壁改修工事などです。

このほか、省エネに限定しない、通常の外壁塗装や外壁改修工事も補助金の対象になる自治体もあります。自治体によりさまざまな補助金制度が設けられているため、該当する工事がないか一度確認してみましょう。

外壁工事の助成金費用

外壁工事の助成金費用は、各自治体によって異なります。そもそも外壁工事の助成金制度が設けられていない自治体もあるため、助成金の詳細についてはホームページなどで確認しましょう。

ここでは、助成金のおおよその費用相場と事例を紹介します。

おおよその相場

助成金のおおよその費用相場は約15~25万円です。助成金の費用は「工事総額の〇%(上限〇万円)」と表記されることが多く、工事総額の上限率と助成金の上限額により決まります。

自治体にもよりますが、上限率は10%、上限額は費用相場と同じ約15~25万円が相場。上限率のうち上限額内の費用を受け取れます。

たとえば「工事総額の10%(上限25万円)」で総額300万円の工事をする場合、工事総額10%は30万円になりますが、25万円が上限のため、受け取れる助成金は25万円です。

各自治体の事例

ここでは実際にどのような助成金があるのか「北海道札幌市」と「東京都新宿区」の2つの事例を紹介します。

北海道札幌市

北海道札幌市では「札幌市住宅エコリフォーム補助制度」があります。

札幌市住宅エコリフォーム補助制度は、外壁以外にも、浴室・便所・階段の改良や窓の断熱改修など幅広い内容が補助金の対象です。補助金額の合計が3万円以上かつ総工事費(補助金対象外の工事も含む)が30万円以上になる工事に適用されます。

補助金額の上限は、総工事費の10%、または一戸当たり50万円(複数戸の場合100万円)のいずれか少ない額です。外壁全体の断熱改修だと、1戸当たり10万円の補助が受けられます。

詳細は北海道札幌市のホームページをご覧ください。

参考:北海道札幌市ホームページ

東京都新宿区

東京都新宿区では「新宿区新エネルギー及び省エネルギー機器等導入補助金制度」があります。

新宿区エネルギー及び省エネルギー機器等導入補助金制度は、太陽光発電システムやエコキュートの導入、高反射率塗装、断熱窓改修などが対象です。

屋根又は屋上に高反射率塗装は、施工面積1㎡当たり2,000円(上限20万円)、断熱窓改修は一室単位の施工に限り、施工経費の25%(上限10万円)の補助が受けられます。

詳細は東京都新宿区のホームページをご覧ください。

参考:東京都新宿区ホームページ

外壁工事の助成金適用の条件

外壁工事の助成金適用の条件は自治体によりさまざまですが、ここでは一般的な条件について紹介します。

条件 詳細
申請地域の対象物件に居住している 管轄する自治体の、居住者または所有者、管理組合などが申請します。
申請受付期間中の着工前に申請する 着工してからの申請は認められません。
過去に助成金を受け取っていない 基本的に助成金の受け取りは1回のみです。
税金を滞納していない 個人の場合は住民税などを滞納していると、助成金は適用されません。
工事は指定業者に依頼する 申請地域に拠点を持つ業者など、施工業者が限定されているケースがあります。
工事最低額を満たしている 工事費用が安すぎて助成を受けられないケースもあります。
助成範囲内の工事である 塗料の種類や工事内容によっては、助成金適用外の工事もあります。

助成金の適用条件は多くありますが、どれも難しいものではないため、助成制度のある場合は、積極的に活用しましょう。

外壁工事の助成金を受け取る手順・タイミング

外壁工事の助成金を受け取る手順は以下のとおりです。

  1. 助成金の詳細を確認する
  2. 受付期間中に申請書を提出する
  3. 交付決定通知書が郵送される
  4. 工事を発注する
  5. 完了報告書を提出する
  6. 助成金適用条件を満たしているか審査される
  7. 助成金確定通知書が郵送される
  8. 指定口座に助成金が振り込まれる

申請書提出時には、建物の登記簿謄本や工事見積書などの書類も必要です。必要書類は自治体により異なるため、申請受付期間を逃さぬよう、事前に確認し準備しておきましょう。

助成金を受け取るタイミングは、工事完了報告書を提出し、助成金確定通知書が届いたあとです。自治体によっては、助成金確定通知書が届いてから、助成金が振り込まれるまで1ヵ月程度かかることもあります。

外壁工事による助成金を受ける際の注意点

外壁工事による助成金を受けるにあたり、注意すべきことは次の6点です。

  • 「受付期間内の工事着工前」に申請をする必要がある
  • 使用する塗料が指定されていることがある
  • 納税履歴をチェックされる
  • 必要書類が多い
  • 自治体指定の業者でないと適用されないことがある
  • 助成金受給の回数制限があることがある

以下で詳細を解説します。

「受付期間内の工事着工前」に申請をする必要がある

助成金の申請は必ず工事着工前でなければなりせん。申請後交付決定通知書が届くまで1カ月程度かかることもあるため、その間着工できないことを踏まえ、受付開始後早めに申請することが重要です。

また、受付期間内であっても、応募者多数により助成制度の予算が足りなくなれば、先着順で受付終了することも。各自治体のホームページに申請受付開始日は明記されているため、事前に確認工事見積りをとっておくなど、すぐ申請できるよう備えておきましょう。

使用する塗料が指定されていることがある

省エネ目的の助成金の場合、以下2つの塗料に指定されていることも珍しくありません。
遮熱塗料~外気の熱がマンション内に侵入するのを防ぐ
断熱塗料~マンション内外の熱の移動を防ぐ

遮熱塗料や断熱塗料は、一般的な塗料よりも割高になりますが、助成金以外のメリットも。塗料の効果でマンション内を快適な温度に保てるため、冷暖房費を節約できます。

さらに、耐用年数も15~20年ほどと長いため、安価で耐用年数の短い塗料を使用するよりも経済的です。

納税履歴をチェックされる

申請者が個人の場合は住民税や所得税など、法人の場合は法人税や法人事業税などを納めていなければ、助成金は受け取れません。自治体で納税履歴をチェックするため、助成金を申請する前に自身で納税状況を確認しておきましょう。

万が一、税金の滞納があった場合、全額納税することで申請できます。申請前に納税を済ませましょう。助成金は、税金から賄われています。納税義務を果たすことは基本的なマナーです。

必要書類が多い

助成金の申請書提出時または完了報告書提出時には、以下の書類が必要です。不備があると助成金を受け取れないため、充分気を付けましょう。

必要書類 入手場所
自治体指定の助成金申請書 自治体窓口またはホームページ
本人確認書類(運転免許証や住民票など) 市役所・区役所
マンションの平面図・立体図 管理会社
登記事項証明書(発行から3ヵ月以内) 法務局
市税納税証明書 市税事務所・区役所など
工事の見積書または領収書 工事業者
施工前後の写真 工事業者
塗料の出荷証明書 工事業者

自治体によっては上記のほかにも必要な書類があるかもしれません。必ず確認しておきましょう。

自治体指定の業者でないと適用されないことがある

工事を依頼する業者が指定されている自治体も多いため、適用条件を確認し該当する業者を選びましょう。

「助成金を申請する自治体に業者営業所を有する業者」を指定している自治体は多く見受けられます。地元密着型の工事業者であれば、助成金制度の扱いに慣れており、必要書類や補助金に該当する工事内容などを把握している可能性が大いにあります。

業者選びをする際は、助成金の受け取りをスムーズに進めるためにも、工事費用だけでなく助成金を利用した工事経験の有無も判断材料にしましょう。

助成金受給の回数制限があることがある

助成金の適用条件でも説明しましたが、助成金の受給回数や受給期間には制限があります。助成金の受給は、多くの自治体で「同じマンションでは1回のみ」ですが、まれに「前回の工事から1年経過後」など複数回の受給が可能なことも。

申請時の必要書類を準備したあとに、回数制限がわかり受給できないということにならないよう、これまでに助成金を受け取った工事をしていないか、過去の履歴を調べておきましょう。

自治体ごとに異なる助成金制度を正しく知ることが大事

自治体によって、助成金の適用条件、助成金の費用、必要書類は異なります。確実に助成金を受け取るためにも、各自治体の助成金制度について正しく理解しておきましょう。

また申請前に工事見積りをとったり建物登記事項証明書などの書類関係を用意したりと、やるべきことが多いため、助成金を希望する場合は早めに動き出すことも大切です。

さくら事務所は、施工会社選びや工事内容の精査を中立的な立場でコンサルティングしています。「本当に必要な工事はなにか」見極め、信頼できる施工会社選びをサポート。長期修繕計画の見直しや修繕積立金増額の際の合意形成までお手伝いいたします。

 

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【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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