マンション付属駐車場の貸出と管理組合の事業税 

  • Update: 2013-10-18
マンション付属駐車場の貸出と管理組合の事業税 
writer01
さくら事務所 編集部

マンションで収益事業を行う際の注意点は、納税申告が必要ということです。

実は最近まで多くの管理組合が認識不足もしくは申告を忘れていて、国税庁が数年前から目を光らせ始めたという経緯があります。

管理組合の収入は、基本的に区分所有者の管理費と修繕積立金になりますが、これは「管理組合の組合員である区分所有者を対象にした共済的事業」を目的とした収入のため非課税。

しかし一方、管理業務に使途が限定されない収入は収益事業と解釈され、一般企業と同様に事業税が課せられます。

この区別が曖昧だった部分もあり、管理組合側によく理解されていなかったために、申告漏れが相次いでしまったのです。

マンション付属駐車場の貸出と管理組合の事業税申告忘れ

収益事業で比較的多く行われている一つが空き駐車場の貸出だと思いますが、税務解釈は複雑です。

基本的にマンション付属駐車場は、居住者の利用を目的としており(別のいい方をすれば既述の「区分所有者を対象にした共済的事業」)、その使用料は駐車場の管理や修繕に充てられ使途が限定されていることから非課税となっています。

昨今、車を所有しない世帯が増え、都心部を中心に目立つ空き駐車場。使用料の収入はないのにメンテナンス費用は嵩んでしまいます。

そこで頭を抱える管理組合さんが、「ならば外部に貸出しましょう」「それはいい考えですね」と気軽に始めた駐車場貸出事業。

外部への駐車場貸出も居住者の使用料と同じように賃料を徴収することになりますが、これは収益事業に該当します。

外部に貸し出すのは「区分所有者を対象にした共済的事業」ではないというのがその理由になります。

国交省が出したマンション付属駐車場貸出について収益事業かどうかの判定が、国税庁ホームページに掲載されています。

「マンション管理組合が区分所有者以外の者へのマンション駐車場の使用を認めた場合の収益事業の判定について(照会)」

ここでご注意頂きたいのが、貸し出す条件によって課税される対象(部分)が変わってくるということ。(上記判定のモデルケース参照)

要約すると、管理組合が外部募集を行い居住者も外部者も優先順位などなく先着順で同等に貸し出す場合、駐車場全体が収益事業とみなされます。(「街中の有料駐車場と同じ」という見解)

一方、組合が外部募集を行い、外部に貸し出すものの居住者が優先ですよという条件を付ける場合、例えば、居住者からの申し出があれば一定期間内に明け渡すとか、期間を定めた賃貸契約とし期間ごとに契約更新をするとか、「条件付き」とした場合は外部貸出部分のみが収益事業とみなされます。

また、管理組合が外部募集をせずとも外部から貸出の申し出があり、居住者の利用を妨げず一時的な利用に限られる場合は、外部貸出部分も含め全体が共済的事業とみなされ収益事業には該当しません

マンション管理組合の本来の目的を忘れないように

管理組合のこうした収益事業は、管理組合の財源を安定させる上で有効的。

しかし、管理組合団体の本来の目的は、「建物並びにその敷地及び付属施設の管理を行うこと」。

収益事業を行う場合も、この基本原則をもとにそれぞれのマンションに合った計画を立て維持管理を行うことが大切ですね。

長期修繕計画のコンサルティング希望の方はこちら
大規模修繕工事を成功させるカギはこちら

「まずは無料相談から」

050-1745-3309

受付時間 10:00~18:00(土日祝も営業)