増加する豪雨災害!マンション住まいなら知っておきたい浸水リスク

  • Update: 2019-06-04
増加する豪雨災害!マンション住まいなら知っておきたい浸水リスク
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さくら事務所 編集部

近年増加する、豪雨災害。

国土交通省の試算によれば、地球温暖化により将来の豪雨時の降水量が全国平均で1.1倍に、地域によっては1.4倍にまでなるとも言われています。

特にこれからは、梅雨、夏場のゲリラ豪雨、秋の長雨と水害が懸念される時期でもあります。

また、局地的な集中豪雨により、河川の氾濫だけでなく、都市部でも下水道などから水が溢れる「内水」被害も増加しています。

海沿い、川沿いでなくても市街地でも浸水のリスクに備える必要があるのです。

マンション住まいであれば、あまり被害がないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなこともありません。

さくら事務所のマンション管理組合向けコンサルティングでも浸水被害にあったマンションの管理組合さまから度々ご相談いただきます。

ここでは、さくら事務所のマンション管理士が、マンション住まいなら知っておきたい「マンションの浸水リスク」について解説します。

避けられない自然災害も、そのリスクを事前に知っておくことで適切な行動が取れたり、被害を最小限に抑えることができます。

マンションで浸水するのはこんなところ

①地下駐車場・ピット式機械式駐車場

マンションの共用部の浸水被害でも、個人への損害が大きく深刻なのが、地下駐車場やピット式機械式駐車場の浸水です。

駐車場内やピット内に排水処理能力以上の雨水が流れ込んでしまうと、駐車してある車が水没してしまいます。

一度に大量の雨が降ると、駐車場やピット内の排水はとても追いつきませんが、それでも日ごろから排水ポンプ周りの清掃や点検は重要です。

排水ポンプが作動した際にゴミ詰まりを起こして動かなかったり、ポンプ自体の故障に気がつかなかったりするためです。

管理会社による清掃・点検が日ごろからされているかどうか、確認してみましょう。

また、ピット式機械式駐車場の場合、豪雨が予想されるような際は、地下の車が浸水しないようにパレットごと地上まで上げられるように準備しておくといいでしょう。

ですが、ピット式機械式駐車場の操作は、マスターキーがないとできませんので万が一に備え、マスターキーの保管場所や保管方法、操作方法もマンション管理組合で共有しておきたいものです。

機械式駐車場の被害について、こちらで実例を紹介しています。「機械式駐車場の水没に半地下住戸の浸水、そのとき管理組合は?」

②前面道路から下がったエントランス

半地下のように、前面道路から少し下がっているエントランスも、当然ですが浸水の可能性が高いでしょう。

通常、雨水が流れ込んでいることが想定されているような場所ではないので、少しでも流れ込んでくるのを食い止めるしかありません。

管理組合でできる対策として、土のうや止水板などを防災備品として用意しておきましょう。

最近では、水土のうなどとも呼ばれる、水を吸収することで土のうになるものも売られています。軽いので取り扱いがしやすく、女性でも簡単に設置できます。

防災用品の取り扱いについては、男性はもちろんですが、日中マンションにいることが男性より比較的多い女性もできるようにしておくといいでしょう。

特に平日の日中など、ご主人は仕事に出ており、奥様やお子さんだけしか家にいないというご家庭もあるかと思います。

日中のゲリラ豪雨や夕立など、その時間にマンションにいることが比較的多い女性の方が防災用品を使う必要に迫られる可能性があるのです。

管理組合の防災備品として備えておき、使い方も皆さんで共有しておくといいでしょう。

③1階住戸・半地下住戸

1階住戸や半地下住戸はやはり浸水の可能性が高いでしょう。

また、半地下はトイレやキッチンなどの排水が逆流を起こす可能性もあります。

住戸の水周りと下水管の高低差が少ないほど、水が公共下水から逆流してくる可能性が高まるからです。

激しい逆流を起こすとトイレやキッチン、お風呂が使えなくなるばかりか、部屋の中も水浸しになってしまいます。

また、1階住戸や半地下住戸にお住まいの場合、ご自身が逃げ遅れないために、避難通路の確保も考えておきましょう。

大きな家具が浸水のために浮いて進行を阻まれ、逃げられなくなってしまうかもしれません。大きな家具は固定しておくか、逃げ道までに置かないことをおすすめします。

マンション管理組合としても、建物だけでなく公共下水の排水処理能力がどのような計画でされているか?十分な排水処理能力を有しているか?確認・把握しておくといいでしょう。

さくら事務所のコンサルティング業務では、「新築時の設計で十分な配慮がされていなかったことから浸水被害にあい、分譲会社・施工会社に今後の対策のための費用を負担してもらった」という事例もあります。

④エレベーターシャフトが運転停止、高層難民も

エレベーターシャフトに雨水が流れ込むと、センサーが働き運転が停止してしまいます。浸水被害が大きいと機械の故障にも繋がる可能性があります。

特にタワーマンションでは、エレベーターはマンション内の大切な導線です。

高層階の居住者は、エレベーターの停止で身動きが取れなくなってしまいます。

更に断水や停電などが起きることも考えられますが、水や食料などのストックを高層階まで運び上げることもできません。

備蓄品や支援物資は、高層階・中層階・低層階とフロアで分けて、配置しておく(途中階にも備蓄場所を設ける)といいでしょう。

また、帰宅してもエレベーターが止まってしまい、自分の部屋まで帰れないという方もいるでしょう。

1階のエントランスや低層階の共用部で一時的な待機ができるように、最低限の防災用品を備えておくのもおすすめです。

これからの浸水リスクは「10分間降雨量」が目安に?

水害被害が報じられる際、しばしば1時間当たりの降雨量が伝えられますが、集中して短時間に大量の雨が降るゲリラ豪雨などもあり、これからは「10分間降雨量」など、もっと短時間単位での豪雨リスクを考えるべきかもしれません。

東京都下水道局によれば、都内では1時間あたり50ミリの降雨を排水処理できるような整備を行っているといいます。

特に浸水被害で影響が大きい大規模な地下街や、過去に一定規模以上の床上浸水が発生した地域でも、1時間75ミリまでしか対応しか想定されていません。

ですが、先ほど挙げたような浸水被害を引き起こすのは「10分間」に20、30ミリの勢いで降雨をもたらす、いわゆる集中豪雨です。

これまでのように1時間当たりの降雨量も目安にはならず、公共下水の排水処理能力も優に超えてしまうレベルです。

公共下水の排水能力をはるかに超えるような自然災害なので完璧に防ぐことはできませんが、リスクを想定して被害を抑えるべく、管理組合として備えることはできるはずです。

マンション管理組合でも、水害について一度、話し合ってみてはいかがでしょうか?

災害・防災対策についても、さくら事務所のマンション管理士にご相談ください。

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