分譲マンションよくある『こんなトラブル』

さくら事務所には、管理組合からさまざまなトラブルの相談が寄せられます。
その中から、多くの管理組合で注意したい事例をいくつかご紹介します。

売買契約時に聞いていなかった!一時金の徴収

ご相談内容

管理会社から長期修繕計画を見直した結果の報告を受け、想像もしていなかった内容に驚き、相談にこられた理事。
現在の長期修繕計画および修繕積立金額のままでは、大規模修繕工事の際に1住戸あたり約40万円の一時金を徴収する必要があると報告されたからです。

組合力UPポイント

分譲契約時に提示されていた長期修繕計画案に、一時金徴収の予定は盛り込まれていたはずですが、引渡し後5年を経過するその日まで、まったく気が付かなかったとのこと。
売買契約時に、すでに管理組合運営に関わる情報を引き渡されているのですが、そのときは買うことに意識が集中していますから、なかなか目が向かないのも無理はありません。
管理組合が自発的に見直しなどをかけない限りは、売主から引き渡されていた「案」はすべて実行に移されたままになってしまうのです。
管理組合が意識を高めることも必要ですが、それ以前に、新築・中古問わず、マンションの売買契約における重要事項説明では、管理組合のことや維持管理に関することをもっと詳細に説明するべきなのでしょう。
まだまだ情報提供が遅れているマンション業界、管理組合が自ら情報を集め、自衛しなくてはならないのです。

長期修繕計画が適正ですか?管理組合の方針に合ってますか?
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管理会社を使いこなそう!

ご相談内容
管理会社を使いこなそう!

理事会からのご相談でたまに耳にするご意見です。
・『管理会社が○○○をしてくれない。』
・『管理会社が○○○で困っている。』
・『管理会社が○○○でダメだ。』
お話を伺うと、すべてが管理会社側の不備とは限らないこともあるのです。

組合力UPポイント

管理組合が苦言を呈して当然であるケースもありますが、中には、管理組合(理事会)が根本的な「管理」を理解していないことで不満が噴出したものもあります。
管理組合は管理会社に管理業務を“委託”しています。管理組合は“発注主”であるため、委託した業務を監視し、必要に応じて指示・指導しなくてはいけない立場です。しかし中には、委託契約に含まれていない業務の遂行や、自発的な提案を期待し、結果的に「うちの管理会社はろくに仕事ができない」と役員さんが苦言を呈しているケースもあります。
多額の費用を支払っていますので、よりよい仕事を期待するのは当然です。それと同時に、発注主である管理組合にも、管理責任が多少なりともあることを意識しておきましょう。
管理組合・理事会は管理の専門家である必要はありません。そのために管理の専門知識を持つ管理会社に業務を委託しているからです。管理組合が発注者としての意識を持つだけでも、管理会社の業務改善を促せることもあるのです。

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駐車場に潜む赤字の落とし穴

ご相談内容
駐車場に潜む赤字の落とし穴

十数年前に分譲された大規模マンションの駐車場。設置率は80%以上、月額使用料の平均はマンション周辺の月極駐車場とほぼ同じ15,000円以上となっており、立地環境などを考慮すると全区画が埋まらない可能性が高い条件です。
引き渡し当初の管理費・修繕積立金の収支計画では、駐車場使用料から月額500万円程度の収入が見込まれていました。ほぼ空きがない利用状況でやっとまかなえる金額です。
ですが、十数年経った今では、駐車場設置数の約3分の1に相当する空き区画が発生し、組合収入は毎月200万円ほど減少。管理費・修繕積立金の収支計画は赤字計算です。

組合力UPポイント

赤字収支を改善すべく、当初平均月額5,000円以下であった管理費は、総会で約2倍に増額されました。
新築分譲時の説明と違うという理由で反対される方も多く、難航を極めた末の決議だったとか。しかし、これですべて解決出来たわけではなく、現在ハイルーフ車が使用不能である空き区画を変更したり、機械式駐車場の設置台数を調整し、駐車場の修繕費の節約を行う必要があるとのことでした。
引き渡し当初の長期修繕計画では、駐車場利用率を高めに想定し、各戸の管理費等が割安になっていることがあります。そのままでは、駐車場に空きが増えると収支計画に狂いが生じてしまいます。販売時のセールスポイントだった「安価な管理費・修繕積立金」が、管理組合の重荷になっているマンションは多数あります。早めに改善に乗り出せば解決できますから、まずは問題点が潜んでいることに気付くのが大切です。

駐車場の利用率、見込みすぎ?使用料、当てにしすぎ?
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タバコがきっかけでご近所トラブル!?

ご相談内容

バルコニーでの喫煙がトラブルになっている管理組合がありました。
分煙が進むいま、愛煙家の中には、季節を問わずバルコニーで喫煙している方も多いでしょう。しかし、隣や上階から洗濯物に臭いがつく、部屋の中がタバコくさくなるというクレームが出てきたのです。

組合力UPポイント

マンション内での喫煙が問題になっている管理組合は少なくありません。
バルコニーでの喫煙だけでなく、室内で喫煙してもほかの住戸から苦情が出ることがあります。マンションの換気システムは、給気・排気共にバルコニー側に設けられた開口を利用しており、キッチン換気扇の下での喫煙も、勢いよく煙がバルコニーへ排出されます。そして、隣や上階の住戸では、バルコニーに侵入した煙が給気口から室内に入ってしまいます。
共用部での禁煙を規約等で制限することは容易でしょう。しかし、バルコニーは住戸所有者に専用使用権が認められている場所のため、バルコニー・ルーフバルコニー・専用庭などでの喫煙を規約で制限すると、大きな反論が出る可能性もあります。
今後の所有者同士の関係を悪化させないためにも、喫煙者の理解を得るための十分な議論が必要です。喫煙者の方にも納得していただけるよう、地道な働きかけを続けていくことが大事です。

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大規模修繕工事の“後悔先に立たず”

ご相談内容
大規模修繕の“後悔先に立たず”

1回目の大規模修繕を計画中の管理組合から、修繕工事に必要な費用に対し、修繕積立金が足りないことがわかり困っているとの相談がありました。

組合力UPポイント

引き渡し後10年程経過すると、大規模修繕工事の準備を始めることが多いでしょう。
大規模修繕工事はかかる費用もさることながら、検討から終了までの期間が長いことから、管理組合が迎える「初めての山場」といっても過言ではありません。数千万円から億単位の工事発注ですから、理事会や修繕委員会の方々は慣れない仕事で、何かと苦労が多くなりがちです。
ただですら大変な準備作業において、急遽、管理費の削減に取り組む管理組合が後を絶ちません。大急ぎでできる限りの管理費削減を実施することになりますが、短期間で管理品質を落とすことなく削減しなくてはならないことから、捻出できる費用は決して多くありません。
大規模修繕が終わると、理事会や修繕委員会の方々は『もっと早く管理費や修繕積立金の見直しをしておけばよかった』とおっしゃいます。大規模修繕がきっかけで削減できる管理コストがあったことに気付き、今までムダに支払ってきた金額を思うとショックを受ける方も少なくありません。
どの管理組合も、できるだけ早い機会に管理費の見直しや削減を行うことをおすすめします。

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突然やってきたエレベーターの世代交代

ご相談内容

竣工後30年以上経過した総戸数50戸未満のマンションから、2回目の大規模修繕工事に際して相談がありました。
某大手メーカー製のエレベーターが設置されており、メンテナンスもメーカーの系列会社に任せ、特に問題が起きたことはありませんでした。
しかし、理事会と修繕委員会が大規模修繕工事の最終検討を行っていたところ、管理会社を通じてエレベーターメーカーから、リニューアル(取り替え)工事の提案があったのです。提示された工事費用は約1,200万円。
理由は、部品の供給期間の満了と、エレベーターの死亡事故を受けて平成21年9月に建築基準法が改正され、現在のエレベーターが既存不適格(現在の法規に適合しない)になってしまうことの2点でした。

組合力UPポイント

交換できる部品の在庫がなくなる時期が来たり、最新の安全装置が装備されていないことを考えると、エレベーターを取り替えたほうが良いことは間違いありません。
ですが、総戸数50戸未満のマンションにとっては大きな費用負担が発生します。エレベーターのリニューアル工事のために、予定していた大規模修繕工事の予算を縮小することは現実的ではありませんから、結局はエレベーターのリニューアルを見送らざるを得なかったようです。
エレベーターは安全に関わるものであるため、管理組合もすっきり納得して選択したものではありませんでした。
竣工後30年程度を経過する頃には、建物や設備の維持管理に関する費用負担は増大します。しかし、30年先まで意識している管理組合はなかなかないのが現実です。
また、法律が途中で変更になるなど予想できないことも起きえます。修繕積立金はギリギリの計画で積み立てるのではなく、管理費支出を見直すなどして、余裕を持った修繕計画を組みましょう。

大規模修繕工事、その内容で本当に適切?
建物調査診断(大規模修繕前)

理事になったことで住みづらくなってしまった

ご相談内容

管理組合運営は他人任せではいけないと考え、大規模修繕の前に立候補で理事になった方からの相談です。
すでに仕事を引退しており、他の役員や大規模修繕委員よりも時間の余裕があったため、設計事務所や施工会社の見積もり取得や、選定に関わる調整などの作業をこなしておられました。
しかし、いざ管理組合総会において全体で審議に進もうとした際、一部の居住者から「大規模修繕の発注候補業者と何か関係(金銭的なやりとり)があるのではないか」と疑いを持たれてしまったそうです。
他の役員や所有者の負担を軽くしようと善意で仕事をしていたのに、思わぬ嫌疑をかけられ、エレベーターで居住者に会うのですらつらくなってしまったとのことでした。

組合力UPポイント

管理組合運営では、すべての情報を全居住者と共有できればいいのですが、戸数が少ないマンションを除いては、理事会役員などが代表して作業を行う以上、他居住者には部分的な情報しか提供・共有できないのが現実です。
この相談においても、実施された選定手順には決して問題となるようなものではありませんでしたが、ほかの役員や委員に対しても進行状況をこまめに伝えていなかったことで、理事会として疑惑に対する情報を、提供することができなかったようです。
管理組合運営で大事なことは、こまめな情報発信と、わかりやすい説明です。大規模修繕などのように多額の費用が絡む業務については、丁寧に作業を進めてきたつもりであっても混乱がつきものです。
善意で理事を請けおっておられる方が住みづらくなるなど、あってはいけません。誰しもが快適にマンションライフを送れるよう、専門家をうまく活用しながら、待ち受けているトラブルの種を事前に把握し、それに対応した進め方をしたいものです。

第三者の専門家の声をうまく使おう!
管理組合顧問(Net de 顧問)