防火管理者・防災センターの要件は満たせていますか?

防火管理

こんにちは。さくら事務所マンション管理コンサルタントの川島崇浩です。

去る1月24日の未明に、東池袋の26階建てマンション2階の一室から出火する火事がありました。
煙を吸うなどしてマンション住民10数名が病院に搬送され、うち1名の方がお亡くなりになるという痛ましい火災事故でした。

マンション火災が発生する度に注目されるのが、「防火管理者」です。
消防法では、『多数の者を収容する防火対象物の管理について権原を有する者(管理権限者=理事長)は、一定の資格を有する者から「防火管理者」を定め、防火管理を実行するために必要な事項を防火管理に係る「消防計画」として作成させ、この計画に基づいて防火管理上必要な業務を行わせなければならない。』としています。

防火管理者については、「マンションではなり手がいない」という理由で、昨今では管理組合から代行業者に委託されることもあるようですが、前述のような火災事故が発生する度に、防火管理を他人任せにしないことの重要性を再認識させられます。
火災の発生、また、火災時に被災者をより少なくするためには、日頃から住民同士で意識を高めておかなければなりません。消防訓練などを通じて、消火、避難、通報などの基本的な知識から、マンション毎の消防設備や避難経路の特性などを住民自ら把握しておくことが大切です。

さて、この住民中心でありたい防火管理ですが、従来活躍してきたのはマンション管理会社でした。

日頃から消防点検を実施するなどしてマンションを熟知しているノウハウを生かし、消防計画や災害対応マニュアルの作成・広報活動のサポート、消防訓練の際には、消防署とのやりとりや、消防車だけでなく起震車の手配をしたりと、マンション住民である理事長や防火管理者と二人三脚で防火管理に取り組んできたマンション管理会社も少なくありません。また、マンションによっては、マンション管理会社が防火管理者に就任している場合もあります。

しかし、昨今、防火管理者代行業者の出現もあいまって、一部のマンション管理会社では、防火管理へのサポートが後ろ向きになっている傾向が見受けられます。大勢の住民の住まいを預かるマンション管理会社には、この防火管理については、より積極的に取り組んでいただき、住民が安心して防火管理者に就任できるような環境づくりを期待したいものです。

さて、この防火管理について、マンション管理会社が、後ろ向きになってもいられないケースがあります。

タワーマンションをはじめとする大型のマンションでは、管理事務室が「防災センター」という位置付けとなっており、この防災センターを中心とした防火管理体制として、予め細部にわたる防災計画が立てられ、評価機関による認定の上、消防庁に届け出をして建てられているケースがあります。

防災センターには、火災・震災などに対応するために必要な講習を受けた「防災センター要員」を配置する必要があり、配置人数も、防災センターで非常放送や非常用エレベーターの管制運転を行う「防災センター勤務者」(防災センター責任者が兼務することが多い)や、火元に駆け付ける「現場駆け付け者」など、予め決められております(マンションの規模により異なります)。

防災センター要員は、マンション管理会社のスタッフであることがほとんどですが、昨今問題となっているのが、防火管理に疎いマンション管理会社において、この防災センターによる防火管理体制について知識不足であることにより、

・決められた防災センター要員数を満たせていなかったり、

・防災センタースタッフが必要な講習を受けていなかったり、

・管理組合からの管理委託費削減要請に伴い、防災センター要員数を許可なく安易に減らしてしまっていたり、

というケースが散見されます。

このように評価機関が認定までしている防火管理体制がそもそも崩れてしまっていることは、震災など有事の際には、混乱を極める要因の一つとなる可能性があります。

マンションの大小にかかわらず、皆様のマンションでも防火管理体制について、一度確認をしてみてはいかがでしょうか。

また、弊社ではマンション管理チェックサービスもご用意しておりますので、是非ご相談ください。

 

お役立ちコラム 関連記事