修繕・補修・改良・改修の違いを表で解説!工事の具体例も紹介

  • Update: 2024-03-11
修繕・補修・改良・改修の違いを表で解説!工事の具体例も紹介

この記事はマンション管理士/一級建築士などの専門家が監修しています

マンション工事は、修繕・補修・改修など、目的によって呼び方が異なります。名称の違いを正しく把握し、工事への理解を深めましょう。本記事では、補修・修繕・改良・改修の違いやそれぞれの目的を解説します。工事の具体例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

大規模修繕工事の施工会社選び「修繕★参謀」プロポーザル方式

修繕・補修・改良・改修の違いとは【比較表】

マンションの工事を行う場合は、主に「修繕」・「補修」・「改良改修」・「改修補修」の4つに分けられます。4つの工事はそれぞれの目的と内容が異なり、状況に適した方法を実施します。

主な目的 主な工事内容
修繕 対象の建物を建設した当初の水準に戻す 劣化部分の修理や取替えをする。可能な限り材料は同じものを使用する。
補修 事実上、問題のない程度にする 劣化や不具合の箇所に材料等を補い、応急的に処置する。安全性が長期間保たれるわけではない。
改良 建物の資産価値を向上させる システムの強化やバリアフリー化をする。光回線や断熱材の導入も改良に含まれる。
改修 修繕と改良を同時におこない、資産価値を維持・向上させる 修繕と改良工事の内容をおこなう。

工事の種類によって、目的や工事内容が異なります。次の見出しで詳しく解説します。

修繕(工事)とは

修繕とは、対象の建物を建設した当初の水準に戻すために実施される工事です。不具合が生じている箇所の部品を修理したり取替えたりして、建物の見た目や機能などを元の状態に戻し、支障なく利用できるようにします。工事で使われる材料は、当初と同じものもしくは近いものです。

工事内容は、以下のような項目が挙げられます。

  • 仮設工事(足場工事など)
  • 下地・タイルの補修
  • シーリング工事
  • 防水工事(屋上やバルコニーなど)
  • 塗装工事

外壁の修繕工事をする場合は足場を組みます。コストが高くなるため、頻繁に工事できるわけではありません。管理組合は適切な工事時期を見極め、必要な修繕工事を行いましょう。

ちなみに「大規模修繕」は建設当初の水準に戻し、快適な居住環境の確保と資産価値の維持を目的としているため、一般的な修繕工事との差異はありません。

しかし、大規模修繕は工事の範囲が広く内容もさまざまです。のちほど説明する、補修や改良などの工事も含めて「大規模修繕工事」と呼ばれるため、一般的な修繕工事よりも幅広い意味合いでつかわれます。

大規模修繕については下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

マンションの大規模修繕工事とは?費用・工事期間・周期や大まかな流れを解説

補修(工事)とは

補修とは、マンションの劣化や不具合が生じた箇所を実用上問題のない程度に補う工事です。この工事は修繕と異なり一定期間ごとに行わず、その都度応急的な処置になります。補修工事は、小修繕とも呼ばれています。

例えば、外壁部分に浸水した箇所がある場合はシーリングを行います。シーリングとは、継ぎ目やひび割れの隙間を充填する作業です。建物の安全や維持を図るためには、劣化や不具合の箇所を発見次第、補修を行うことが大事です。

ただし、建設当初の水準に戻す修繕と比べると一時的な処置に過ぎず、該当箇所の安全性が長期間保たれるわけではありません。また、劣化等の状況によっては補修工事で済まないこともあります。

補修工事前の施工業者との打ち合わせをした場合、工事内容を修繕に変更するケースもあります。該当箇所の工事をする前に状況を調査し、適切な工事を行いましょう。

改良(工事)とは

改良とは、建築当初により建物の機能や性能を良くさせ、資産価値を高める工事です。居住者の生活スタイルや時代の変化により、さまざまなものが対象になります。

例えば、マンションのバリアフリー化や耐震性の向上、省エネ化やシステムの強化を行うケースもあるでしょう。

また以下のようなパターンも改良に当てはまります。

  • 光回線がないなら導入する
  • サッシを防音性、断熱性の高いものにする
  • インターホンをテレビ付きのドアホンにする

改良は建物や設備の劣化や不具合の部分を修繕するだけではなく、ライフスタイルや時代に合った工事を行い、建物の価値を高める効果があります。

改良工事を実施していれば、築年数の古いマンションであっても魅力に繋がります。マンション居住者の満足度を向上させるだけでなく、購入検討者に対するアピール材料にもなるでしょう。

改修(工事)とは

改修とは「修繕」と「改良」を同時におこなう工事です。劣化により不具合が発生したり美観が損なわれたりして、建築当初の水準から低下したものを、グレードアップさせることで、居住者の満足度向上を図れます。

具体的には以下のような工事です。

・劣化により外壁塗装の見栄えが悪くなっているため、より高性能な塗料で塗り替える

・エントランスホール周辺の修繕工事の際に、手すりを付けたり段差をなくしたりとバリアフリー工事をする

予算に余裕がない場合、改良工事するのは難しいかもしれません。しかし、修繕にとどまらず改良までおこなう改修工事ができれば、別の機会に改良工事するよりも費用を抑えられるケースもあります。

状況に適した工事をしよう

建物の劣化等により工事が必要な場合は、状況や時期によって選択する工事が変わってきます。マンション管理組合は状況に適した工事を行い、建物の安全性や維持を確保してください。

建物の状況が把握できない際には、さくら事務所の「マンション劣化診断サービス」を検討しましょう。このサービスは建物の劣化を診断し、修繕や改良・改修の提案をさせていただきます。修繕積立金が不足しているのであれば、どこから優先して直せばよいか、メリハリをつけた工事のご提案もさせていただきます。

さくら事務所の「マンション劣化診断サービス」については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

これまでに多くの管理組合様がご利用になり、大規模修繕工事を2~3年後に先延ばししたり、優先度の高い箇所のみ工事項目を絞るなどされ、修繕積立金の倹約にお役立ていただいております。

あなたのマンションも一歩踏み出し、最適な時期に必要な工事を行いましょう。

藤ノ木 健二
監修者

藤ノ木 健二

大学卒業後、ゼネコンに勤務し、マンション新築工事、マンション大規模修繕工事、学校、病院などの耐震補強工事の現場管理業務に従事。

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ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとする個人向け不動産コンサルティングや管理組合向けコンサルティングを行っている。400を超えるマンション管理組合のコンサルティング実績をもち、大規模修繕工事や長期修繕計画の見直し、瑕疵トラブルなどの管理組合サポートサービスを提供している。

【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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