外壁タイルの浮き・剥離に悩むマンションへ、「脱タイル」という新しい選択肢

  • Update: 2019-07-08
外壁タイルの浮き・剥離に悩むマンションへ、「脱タイル」という新しい選択肢

度重なる地震や自然災害で問題になる、マンションの外壁タイルの剥離、落下。

高所からの外壁タイルの落下事故は人命にもかかわり、日ごろの点検が行き届いていなかったマンションとして、資産価値にも影響するでしょう。

確かに、地震による挙動も原因の1つではありますが、原因はそれだけではないのです。

また、居住者の安全性や今後の外壁タイルの修繕費用を考え、新たな修繕方法で対処しているマンション管理組合もあります。

ここでは、外壁タイル剥離の原因、対処法、そして外壁タイルマンションの出口戦略「脱タイル」の修繕方法について、さくら事務所のマンション管理士が解説します。

マンション外壁タイル、剥離の原因の多くは施工不良

さくら事務所ではこれまで多くのマンションから外壁タイルの浮き・剥離について数多くののご相談を受けてきました。

「大規模修繕工事前の調査で広範囲にわたる外壁タイルの浮きが発覚した」「地震や台風で外壁タイルが突然、剥離・落下した」といったケースもあります。

確かに、地震の挙動による外壁タイルへの影響や経年劣化もありますが、それだけが原因ではありません。

築年数が同じくらいの他の近隣マンションでは何事もないのに、なぜうちのマンションだけ外壁タイルが落ちたのか?そう思われる方もいらっしゃいます。

実は、外壁タイルの問題は、浮きや剥離・落下の原因が、施工時の不良に起因するものということが多いのです。

(とはいえ、これを施工会社・分譲会社に対して立証するのは大変難しいのですが・・・

くわしくはこちらをご覧ください。 「地震で外壁タイルが剥落!その時、マンション管理組合がとるべき対処法」

例えば、調査の結果、発覚するのは施工時のこんな不具合です。

・躯体の表面がツルツルでタイルが接着し難く剥がれやすい
タイルを張る接着面がツルツルなため、タイル接着材に使用したモルタルがはがれてやすくなっています。

・コンクリート面に施工されたモルタルが十分に硬化せずに強度が弱い
モルタルが十分に硬化せず強度が足りないため、急速に劣化が進行し剥離が始まってしまうのです。
タイル仕上げ面の劣化の進行を防ぐために「コーキング材」や「シーリング材」と呼ばれる弾力性のあるが樹脂が詰まった伸縮目地が設けられますが、コンクリート躯体の目地との位置があっていない・・・、または伸縮目地が設置されていないことでタイルが浮いてくることがあります。

外壁タイルの補修工事、問題は剥離作業

施工方法そのものに問題がある場合、次にマンションのどこの外壁タイルに不具合が生ずるのか、わかりません。早急な補修が必要になります。

外壁タイルの補修にはさまざまな方法がありますが、広範囲に張替えを要するようなケースで問題になるのがしっかり接着されているタイルを剥がす作業です。

コンクリート躯体から、タイルを剥がす作業には電動工具を用い、その際の騒音、埃、振動は大変なものです。

マンション居住者の生活の快適性を著しく損なうばかりか、その作業は長期にわたることもあります。

外壁タイルの不具合発覚に続き、さらに修繕のために長期に渡って不快な生活を強いられてしまうことになります。

特にモルタルの埃はアレルギーを発症することもあり、呼吸器系の疾患となることも少なくありません。

「脱タイル」の修繕方法とそのメリット

近年、外壁タイル仕上げの出口戦略ともとれる「脱タイル」の改修工事を導入するマンション管理組合もあります。

既存の外壁タイルの上から、塗装や樹脂シートでカバーする方法です。

既存の外壁は残したまま、上からモルタルを塗り、ネットを埋め込むなどして、まずはその表面を平滑に仕上げます。

次に、躯体と既存の外壁仕上げ層を固定するために、ステンレス製のピンを躯体まで打ち込みます。

そのうえから、塗装を行うなり、樹脂の化粧シートを張るなどして、既存の外壁をカバーしながら、上から耐久性や意匠性も備えメンテナンスのしやすい外壁に変更するのです。

塗料やシートはさまざまなテクスチャーから選ぶこともできます。

他にも以下のようなメリットがあります。

・修繕費用が抑えられる
外壁タイルを剥がす手間がなくなることで工期も短縮でき、それにより修繕費用の大幅な減額になります。

・今後のメンテナンスが楽になる
外壁タイルと比べ、塗装や樹脂シートりはメンテナンスが楽。そのため、先々の修繕費用も抑えることができます。

・今後、外壁タイルの剥離・落下の心配がない
何よりもまず、この安心が大きいでしょう。地震や災害の度に、外壁タイルの剥離や落下を心配する必要がないのです。

・躯体へのダメージが少ない
すでに張ってあるタイルを剥がす作業は、コンクリート躯体を傷めることにもなりかねません。既存のタイルはそのままに、上からカバーすることで、コンクリート躯体を傷める心配もありません。

万が一に備えて、脱タイルを選ぶマンション管理組合も

「外壁タイルの浮きや剥離で、すぐにでも大量のり替えが必要」というケースだけでなく「万が一、落ちてきたら事故につながような、エントランスなど人通りの多い場所の外壁タイルだけでも安全なものにしたい」ということで、こうした改修方法を積極的に選択するマンション管理組合もあります。

外壁タイルのトラブルを抱えているマンションはもちろん、外壁タイルりのマンションではは将来的にこのような修繕方法も選択肢の1つとしてあることを覚えておくといいでしょう。

また、タイルの浮きが認められるマンションはまず、落下の危険がないか?浮いている範囲はどれくらいか?などの調査と合わせて、必ずその原因を究明しましょう。

これがわからなければ、対処療法的な修繕を繰り返し、修繕費用ばかりが膨らんでいくことになります。

さくら事務所では、マンション外壁タイルの調査、その原因追及、施工会社との折衝のサポートまでお手伝いします。

外壁タイルにお悩みのマンション管理組合の方は、ぜひお気軽にお問合せください。

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