本当にチェックできてる?マンション管理組合の監査

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本当にチェックできてる?マンション管理組合の監査

マンション管理組合の監事って?

マンションの管理組合には、理事長や副理事長、会計担当理事の他に、適切な管理運営が行われているかを監査する監事という役職があります。

平成28年3月の標準管理規約の改正により、監事のあり方として、従来は「理事会に出席して意見を述べることができる」といういわゆる『できる規定』として定められていたものが、監査機能強化のため、「理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない」と監事の理事会への出席が明確に義務付けられました。

このほかに理事の不正行為や法令違反を見つけたときは、遅滞なく理事会に報告しなければならないという項目も追加されました。

そのような重要な役職であるにもかかわらず、実態は、その役割というものが形骸化しており、年に一度、管理会社から送られてきた会計資料に目を通して、監査報告書にハンコを押すだけ、といったような楽な役職としての見方が一般的になっているのではないでしょうか。

理事長の横領発覚!その陰にはマンション管理への無関心が

「管理会社を信用しているから、とりあえずハンコだけ押しておこう」などと、マンション管理運営の様々な場面で見られる「他人事・無関心」の弊害がここでも出てくるのです。あるマンションの理事会で、会計項目の不明点を指摘されたことから理事長による横領が発覚した事件がありました。その被害額およそ〇億円。。。

理事長が通帳と印鑑の両方を持っていたために、このような事件が起きました。

理事会内部に限ったことではなく、他のマンションでは管理会社から派遣された担当者いわゆるフロントがマンション駐車場の料金を着服していたケースもありました。

「マンションの会計なんていい加減。いくらでもごまかせる」といった思想をもたらす根底にあるのは、住民の方々のマンション管理に対する他人事な意識ではないでしょうか。

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大きな金額を扱うマンション、管理運営はしっかりと

上記のような事件のケースでは「監事がしっかりその役割をはたしていれば」と後悔するケースかもしれません。

本来会社であれば、監査法人が入って1円までしっかりチェックされるものなのに、住民の方からの大切な管理費・修繕積立金で大きなお金が動いているマンションでしっかりとチェックが行われない理由はありません。

いい加減な管理運営はいずれ自分たちにしっぺ返しが来ると十分に認識しなければなりません。

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