先日の大阪北部で起きた地震では、ブロック塀倒壊等、痛ましい事故がありました。
また、マンションでも外壁タイルの剥離などの被害が複数件あったようです。
日頃から皆さんにぜひ知っておいて頂きたいのが「もし、この住まいで地震にあったとき、被害を最小限に抑えるためにどこをチェックすればいいか?」ということです。
そこで、実際に地震が起きてしまった際に点検すべきマンションのチェックポイントをまとめました。
今回の地震でマンションが被害を受けた方だけでなく、今後もし大きな地震が起こったときに落ち着いて確認を行えるよう、多くの皆さんに知っておいていただきたい情報です。
(今回、地震の被害に遭われたマンションの方は、被害があるとことろ、危険そうなところにはあまり立ち寄らないように、気を付けてチェックしてみてください。)
1. 外壁タイルが広範囲で剥がれたり、目地が割れたりしていませんか?
何キロもの多数のタイルが剥がれ付近へ落下すれば、居住者のみならず通行人の大けがにつながる恐れがあります。
過去にも、タイルの落下では全国で何度となく、死傷者が出ています。
駐車場に落下したタイルで、車が破損、という事故もありました。
もし、広範囲にわたるタイルの剥落や浮きがあったら、建物の点検が必要です。
(一度の揺れで大丈夫でも、一度揺れで動いたタイルが余震により落下する可能性もあります)
2. コンクリートに直接壁紙を貼った壁に長いひび割れが入っていませんか?
複数の住戸でひび割れがあった場合は、棟単位でどの住戸のどこにひびが入ったのかを調べ、専門家に相談しましょう。
共用部分ではありませんが、これも管理組合に連絡を!
3. 外壁や共用部の壁・天井に幅が大きく長いひび割れが入っていませんか?
写真は、駐車場天井のひび割れです。
共用廊下の壁や天井にもひび割れが多数発生していないか、歩きながら観察してみましょう。
また、外壁のひび割れは、そこから雨漏りが発生することも。
外壁面でひび割れがあった場合、接している住戸は(それより下の階も含め)雨漏りに注意しましょう。
こちらも管理組合への報告を忘れずに行ってください。
4. 床下が湿っぽくなっていませんか?
洗面台下に点検口がある場合は、蓋を外すと床下を見られる場合があります。
もし湿っぽく感じるようなら、給水管や排水管の水漏れが原因かもしれません。
給水管が水漏れしていた場合は、給水の元栓を閉めましょう。
排水管が水漏れしていた場合は、漏れている管につながっている器具を使わないようにします。
水漏れの可能性が高い場合は設備業者に連絡し、点検と修理を依頼しましょう。
今回は、地震の被害を最小限におさめるための、ご自身ですぐできる最低限のチェックポイントをご紹介しました。
とはいえ、気になる箇所がある、という方はプロに診断してもらうのがおすすめです。
外壁タイルなどの不具合は、地震の影響と思われても調査の結果、施工時の不具合に原因があった、というケースも少なくありません。
専門家を上手に活用してみることをお勧めします。