マンション駐車場、データでみるその設置率推移

駐車場の空き区画増加、その原因

マンション管理組合の収入源は、管理費だけではありません。駐車場・駐輪場などの使用料も大きな割合を占めています。駐車場・駐輪場の利用者が多いうちは良いのですが、近年は首都圏のマンションで駐車場の空き区画が増加。使用料の収入減少という事態に直面し、管理組合の会計への打撃となっているのです。

首都圏における駐車場空き区画の増加の原因にはさまざまなことが考えられますが、最も大きな原因は、急速な車離れの傾向とマンション居住者の高齢化にあると考えられます。

自家用乗用車の世帯当たり普及台数(都道府県別)は、東京都では2005年に0.538台/世帯であった普及台数が2016年に0.45台/世帯となり、11年間で約19.5%減少しています。東京都の普及台数の順位は47都道府県で最下位ですが、埼玉県41位、千葉県42位、神奈川45位と同様の傾向を示しています。
(出典:財団法人 自動車検査登録協力会)

首都圏は鉄道やバスなどの交通網が整備されているために、車が生活の必需品ではないという事情によるもので当然の結果ですが、それ以外にもカーシェアリングの普及なども影響し、車離れの傾向に拍車をかけていると思われます。

データに見る駐車場設置率の推移

これらの状況が新築マンションの駐車場の設置台数に、どのような影響を与えているのでしょうか。
下表は、住宅情報誌「住宅情報」の2008年12月2日号(以下、リーマンショック前)と、「SUUMO」(前「住宅情報」)の2012年3月2日号(調査時点)に掲載された物件の総戸数と駐車場設置台数を集計し比較したものです。

中古マンションとして、流通している物件の駐車場設置率の比較ということで、分譲時の企画や設計・分譲された年などで分類されたものではありませんが、2008年12月から2012年3月まで約3年3ヶ月間の経過により、駐車場設置率の大幅な減少があったことが確認できます。

また、2010年から2014年までの5年間に分譲された新築マンションの平均駐車場設置率と自家用乗用車の普及台数を現したデータからは、車離れの傾向が顕著に見て取れます。

エリア別にみると、首都圏における駐車場の設置率は低く東京では24.5%と全国で最も低くなっています。

空き区画がマンションにもたらす問題

前出の調査とは、集計の方法が異なるため単純に比較することはできませんが、2000年から2005年頃までに分譲された新築マンションでは、購入者が車を所有していても駐車の空き区画がなく、駐車場の抽選や順番待ちをめぐるトラブルの相談などが珍しくなかったことや、駐車場の設置率が100%で機械式にも関わらず使用料が無料というような物件もあったことから、分譲マンションを取り巻く環境の変化の速さを感じずにはいられません。
では、駐車場の空き区画の増加によって起こる問題にどう対処したら良いのでしょう? 次の機会にお話ししたいと思います。

お役立ちコラム 関連記事