マンション管理に関するトラブルの発生状況

  • Update: 2022-03-15
マンション管理に関するトラブルの発生状況

近年コロナ禍によってマンション管理については、さまざまな大小問わずトラブルが見受けられるようになりました。今回はマンショントラブルについてその分類分けと対策について見ていきます。

マンション管理に関するトラブル発生状況の分類

平成30年マンション総合調査報告(国土交通省)
※アンケートに答えた約77%のマンションで何らかのトラブルがあると公表

マンショントラブルになる第1位:居住者間のマナー 発生率79.4%

居住者間のトラブル内訳

  • 生活音:38.0%
  • 違法駐車/違法駐輪:28.1%
  • ペット飼育:18.1%
  • 共用部分への私物の放置:15.1%

10~15年前に比べるとトラブルの発生している率は少なくなっていますが、全体で80%近くが何らかのトラブルがあるということが報告されているということになります。

管理組合のお困りごと よろず相談

「修繕積立金が足りない」「大規模修繕が進まない」「管理会社に不信感」「瑕疵・欠陥が見つかった」「理事同士のコミュニケーションが大変」管理組合の様々な課題の相談はさくら事務所に

管理組合のご支援サービス一覧

マンション管理トラブル事例集(マンションタイプ別)

タイプ別に見るトラブルの傾向として、コンサルティングの経験からトラブルには分譲マンションに共通するものと、マンションのタイプ別に発生する頻度が高いものが考えられます。

大規模マンションのトラブル事例・団地型マンション①

事例

マンション敷地内でのゴミ・タバコのポイ捨て・ペットの排泄などのマナーが著しく低い

原因

居住者間のコミュニケーション不足

どうしてもマンション規模が大きくなると、区分所有者のコミュニケーションを円滑にすることはなかなか難しい。これが不足することが一つの原因として考えられます。居住者相互の認識が薄く、ルール違反を目撃しても注意を促さない場合が多いと考えられます。

大規模マンションのトラブル事例・団地型マンション②

事例

敷地内の暗がりには人目に付きにくいような場所で、セキュリティが部分的に問題があり、痴漢などの被害が発生していても、自分の部屋の位置や棟の違いにより、無関心な居住者が多く、改善のための決議がまとまらなず深刻なトラブルになるケース。

原因

居住者の無関心が原因。自分の棟が直接的に事例のようなことが起こらなければ、なかなか関心を寄せられない。自分の住んでいる棟や場所だけではなく、マンション全体のこととして、トラブルとして受け止めることを、もっとコミュニティで醸成していかないと、同じようなことが起こりがちになってしまいます。

大きなマンションの場合、他の棟に住んでいる方々が賛成をしてくださらないと、まとまらないこと、実施できないことが出てくるので、自分や自分の知り合いが直接被害を受けなければ、関心すら持たない居住者の無関心が尾を引く部分になりやすい傾向があります。

小規模マンションのトラブル事例

事例

管理委託していた業務が実施されていなかった。設備の点検報告書や竣工図などの資料の保管もしっかりやられていなかった。理事会が全く開催されていなかったことも。

原因と対策

マンションに住む住民の無関心と管理業者の懈怠にあります。

管理業者がどうしてもマンションの規模が小さいと熱心に扱わないケースが見受けられることがあります。小規模マンションでは管理委託費の総額が非常に小額なケースも多く、管理会社の担当者も十分な業務が実施されていないことが場合によって見受けられます。

こういった場合には小規模マンションを得意にしている管理会社さんに管理会社を変更することも視野に入れる必要があります。

タワー型マンションのトラブル事例

事例

リモートワークなどで在宅率が上がった結果、騒音に関する事例が増えてきています。隣の住戸や上階の住戸からの生活音が気になるということで、生活音が騒音だとして直接当事者間で注意をしたり、場合によっては怒鳴り込むことが繰り返されているうちに、近隣関係が悪化し、事態の解決に管理会社や理事会の関与を求めても、いずれからも関与は出来ないと拒否をされ、解決の糸口が見えずに困っているケースがあります。

原因と対策

もしかするとコロナ禍でのリモートワークなどで在宅率が増加したことが直接の原因になっている場合も考えられますが、理事会などに相談があった場合は、相談を全く受け付けないではなく、理事会に相談があった場合は当事者同士で話し合う機会を設定するなど、工夫や協力が必要だと考えています。

低層型マンションのトラブル事例

事例

低層型マンションの場合は、マンションのメイン玄関以外のサブエントランスなどの施錠をしっかりせずに、出入りの際に自分が便利だからということで、ちょっと戻ってくるまでの間に、ドアが閉まらないように意図的に開けたままの状態にするような居住者の方がいる場合があり、再三注意をしても一向に改善しないケース。

原因

居住者の皆さんのセキュリティ意識の欠如ということで、低層型マンションの場合ではセキュリティに関すること、規模が小さい低層型マンションになるとこの傾向が強くなるんですが、マンションで生活しているという意識が非常に薄いケースが見受けられます。

低層型マンションでは戸数に比して敷地が広いこともあり、部外者が侵入しやすいケースも見受けられますので注意が必要です。

管理組合のお困りごと よろず相談

「修繕積立金が足りない」「大規模修繕が進まない」「管理会社に不信感」「瑕疵・欠陥が見つかった」「理事同士のコミュニケーションが大変」管理組合の様々な課題の相談はさくら事務所に

管理組合のご支援サービス一覧


あわせて読みたいコラム

まずは無料相談から

050-1745-3309

受付時間 10:00~18:00(土日祝も営業)

writer01

株式会社さくら事務所

ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとする個人向け不動産コンサルティングや管理組合向けコンサルティングを行っている。400を超えるマンション管理組合のコンサルティング実績をもち、大規模修繕工事や長期修繕計画の見直し、瑕疵トラブルなどの管理組合サポートサービスを提供している。

【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

メールマガジン登録

マンションの住み心地&資産価値アップのためのお役立ち情報をお届けします。

メールアドレス