出し入れしづらいマンションの駐輪場、トラブルはこう防ぐ

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出し入れしづらいマンションの駐輪場、トラブルはこう防ぐ
監修者:佐藤 健斗
監修者:佐藤 健斗

この記事はマンション管理士/一級建築士などの専門家が監修しています

自転車のサイズを規制したいけど・・・

マンションの駐輪場は自転車ラックが設置されていて、幅が狭いので隣の自転車とハンドルがぶつかって出し入れが大変だ、という話をよく聞きます。

隣の自転車のハンドルの形状や幅によっては、出し入れの度に苦労しますよね。

「マンションは管理を買え」と言われて久しいですが、自転車置き場は管理状態を判断するための指標のひとつとしてよく挙げられる共有部分でもあり、ここを使いやすくすることはマンションの価値の維持にもつながります。

よく問題になるのが、ファットバイクやビーチクルーザーと呼ばれる、最近人気が出てきたスポーツタイプの自転車です。

ハンドル幅が広いものでは70センチぐらいあるので、駐輪ラックに入れると隣の自転車のカゴにハンドルが当たってしまいます。

困った住民から管理組合に苦情が寄せられたり、住民同士のトラブルに発展してしまうことも。

しかし管理組合で自転車のサイズを決めて自転車を制限しようにも、何を基準に決めたらよいかわからないと思います。

さらに一方的にサイズを決めてしまうと、自転車を置けなくなる人から文句を言われかねません。

実は「自転車」にも規制がある

そんなときに、もし自転車のサイズに法的な規制があれば、管理組合で規制しやすいと思いませんか?

実は内閣府が出している道路交通法施行規則には、自転車について以下のような規定があります。

一 車体の大きさは、次に掲げる長さ及び幅を超えないこと。

イ 長さ 百九十センチメートル

ロ 幅 六十センチメートル

二 車体の構造は、次に掲げるものであること。

イ 側車を付していないこと。

ロ 一の運転者席以外の乗車装置(幼児用座席を除く。)を備えていないこと。

ハ 制動装置が走行中容易に操作できる位置にあること。

ニ 歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと。

道路標識に自転車マークがありますが、自転車が通ってよい道は、実はこの規定に定められた自転車が通ってよいということなんです。

幅が60センチ以下になれば、隣の自転車にぶつからないことはないですが、出し入れの支障はずいぶん小さくなり、トラブル防止につながります。

それに公的に定められたサイズに管理規約を変えるのであれば、居住者からの反発も少ないと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

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佐藤 健斗
監修者

佐藤 健斗

新卒で電鉄系の資産管理会社にて、鉄道会社の保有資産(駅舎・高架下など)の活用や店舗開発を経験。
その後、不動産のコンサルティング会社にて、主に地主様・家主様向けに売買・賃貸管理・有効活用など多角的なコンサルティングを行う。

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