地下ピットで発覚した施工不良、コア抜きで鉄筋切断
地下ピットの基礎梁にコア抜きがされています。
コア抜きとは、コンクリート打設後にダイヤモンドカッターなどで躯体に穴をあけることです。
カッターで開けた穴は表面がツルツルとなめらかで、写真のように、内部鉄筋を切断してしまっている場合があります。
通常、配管などに必要なスリーブ(穴)は、コンクリート打設時に塩ビ管などを挿入して確保しておきます。
穴の径によっては周囲に補強筋等を配筋し、周囲の補強を行います。
しかしながら、これを忘れてコンクリートの施工をしてしまった場合、躯体を貫通しなければならない配管工事が行えず、後からダイヤモンドカッターで穴を無理に開けるという行為が行われていることも。
放置しなくとも、カッターで鉄筋を切断してしまった時点で、すでに構造強度が損なわれています。
日頃目が届かない地下ピット、構造の強度にかかわる不具合も
言うまでもなく、必要な設計強度が欠如しているわけですから、建物の安全性は保障されません。
また構造の弱いマンションとして大きく資産性を損なう恐れがあります。
地上面においては、タイルや塗装、また配管が貫通されてしまえば、見た目上わからなくなってしまいます。
今回のように地下ピットなど、表面仕上げがなされていない場所かつ、一般の人の目につかない場所で発見されるケースが多いです。
構造強度の欠如は、生活の安全性を脅かす非常に危険なものであると言えるでしょう。
災害が起きた場合、建物の損傷も大きくなることが予想されます。一刻も早い補修が望まれます。
通常人目につかない場所で発見されるケースが多いので、定期点検時には、管理会社などによる地下ピットなどの検査も行われ適切に補修されることが望ましいでしょう。
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