地下ピットで発覚したつららの正体、エフロレッセンス
地下ピット内のひび割れから、コンクエリートのアルカリ成分が染み出し(エフロレッセンス)、つららのように垂れ下がっています。
また、茶色く染み出しているものは、内部鉄筋が錆びている可能性が高いです。
エフロレッセンスは、建物竣工直後においても極僅かに表面に浮き出てくることがあり、少量であれば問題はありません。
しかしながら白く塊のようになっているものは、コンクリート内のアルカリ成分がかなり漏出していることが考えられ、ある程度の中性化が進んでいる可能性も考えられます。
エフロレッセンスの原因は?
建物竣工後、極僅かに表面に現れるものはコンクリート内部の水分の蒸発によるものですが、相当量のエフロレッセンスは、コンクリートのひび割れなどから水分が浸透し、それが内部のセメント成分(アルカリ成分)と共に染み出していきます。
このまま放置してしまうと、コンクリートからアルカリ成分が抜け出すわけですから、コンクリートが中性化していきます。
コンクリート内部の鉄筋は、コンクリートのアルカリ性によって錆びることなく保たれるのですが、中性化したコンクリート内部では鉄筋は錆びていきます。
少量の白い染みであれば、単なる汚れの問題で中性化の心配もありませんが、塊状になっているものは中性化が進んでいる可能性もあり、構造強度の低下となることも考えられます。
まずは、外壁に白い染みが浮き出ていないかどうか、観察してみましょう。
白系の仕上げ材の場合は分かりづらいかもしれませんが、タイル目地などにも注目してみるとよいでしょう。
エフロレッセンスは、一度にたくさん現れるものではなく、徐々に流れ出したものが塊のように巨大になっていきます。
初期段階で白い染み出しを発見できれば、その部分のひび割れを補修することで、染み出しを止めることもできます。