自分が加害者に?マンション外壁タイルの被害を防ぐ方法

高級感からマンションの外壁に人気のタイル

マンション外壁タイル_剥離

タイルは外観の高級感、優れた耐久性や躯体の保護機能を兼ね備えていることから、マンションの外壁仕上げ材として人気があり、数多くの物件で採用されています。

中古マンションの販売資料などでは『総タイル張り』が売買時のアピールポイントとして記入されていることもあります。

良いことずくめの様にも思える外壁のタイル仕上げですが、実は浮きや剥離など施工の不具合を起こしやすいという傾向があり、落下したタイルのかけらがマンション等の建物の利用者や通行人に危害を加えてしまうケースも。過去には被害者が死亡するという痛ましい事故も発生しています。

万が一、タイルが落下して、通行人などの第三者に負傷を負わせた場合、所有者は建物の管理責任を問われてしまうため、仮に施工に不具合があったとしても管理組合の管理責任は免れません。

意外と頻繁にある外壁タイルの不具合

マンション外壁_タイル不具合3

落下や事故の発生があり、社団法人日本建築学会は『JASS19 陶磁器質タイル張り工事標準仕様書』を1991年に制定し、以来二度の改定に続き、タイル仕上げ安全性向上の観点から2012年7月に更なる改訂が行なわれました。

しかし、さくら事務所の約10年間のマンションの共用部分の定期点検や大規模修繕工事、瑕疵調査などのコンサルティング業務の経験の中では、外壁タイルの浮きや剥離という不具合を全くみない時期はこれまで一度もありません。

マンション竣工後の外壁タイルの浮きや剥離の対策は、定期的な診断実施による早期発見、早期修繕以外にはないでしょう。

新築マンションのアフターサービス規準では多くの分譲会社で、外壁タイルの浮きについては引渡し後2年の期限内に発見されれば対応すると定めていますので、この時期に間に合うように一度、管理組合で点検することをおすすめします。

既に2年目を過ぎてしまっているマンションでも、不具合の原因が建築当初の施工に起因するものであれば、無償で修繕を実施してもらえるケースもありますので、引渡し以降外壁タイルの点検を行なっていないマンションは早い機会に点検について検討してみるとよいでしょう。

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