見落とされがち?!大規模修繕工事で押さえたい“ウイークポイントの対策”

多くの管理組合で12年~15年周期で実施される大規模修繕工事。

大規模修繕工事を施工する時期としては、けっして早すぎることもなく、また、遅すぎることもなく妥当なタイミングでの実施といえるでしょう。

しかし、修繕工事を実施する際に仮設足場の設置が必要となる普段メンテナンスできない箇所も含め、基本的なことですが、意外と見落とされているポイントがあります。

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竣工後10年程度経過すると、建物の特定箇所だけひどく汚れていたり、ひび割れが数多く発生したり、著しく劣化が進行している箇所などが、目に付くものです。

しかし、大規模修繕工事の仕様書を確認すると、それらのウィークポイントについて、修繕後に同様の事象を繰り返さないための工夫や対策が盛り込まれていないケースが見受けられます。

これでは、せっかく大規模修繕工事を実施しても、建物の弱い部分や汚れやすい部分といったウィークポイントが再現されてしまいます。

さくら事務所でご相談をお受けしたマンションでは、大規模修繕工事が完了して3ヶ月程度しか経過していないにもかかわらず、すでにメインエントランス上部の庇の先端部分の汚れが目立ちはじめていました。

居住者の方によると、このメインエントランスの汚れは新築竣工後間もない時期から汚れが目についていたとのこと。

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今回の大規模修繕工事でせっかく修繕積立金を使って修繕をしたのに汚れ防止の有効な対策が立てられないまま、表面だけ一時的にきれいになっただけだったと残念がっていらっしゃいました。

このマンションでは、管理会社に劣化診断から改修設計、業者の選定、施工監理まですべてお任せして大規模修繕工事を実施したのですが、管理会社の方からは建物のウィークポイントについて対策することには、何らの説明も提案もなかったとのこと。

『信頼してお任せしたのに裏切られた気分でとても残念です。』と、今の気持ちを率直にお話されていたのが印象的でした。

特に1回目の大規模修繕工事では、新築竣工後以降に建物に現れた、ウィークポイントに対する対策を忘れずに行なうことが大切です。

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