第4話 理事長の孤独

連続シリーズとして毎週更新している< 【新米理事さん必見】第1章あなたが理事になったら>の今回は4話目です。今回はどんなリーダーにも当てはまるような話ではありますが、マンション管理組合の理事長の抱える孤独について考えます。

マンション管理組合の理事長は孤独である

マンション管理組合のそれぞれの役割について知る前提として、マンション管理組合の理事長は結果として孤独な職務であるということを、理事会の理事の皆さんや住民の皆さんは知っておく必要があります。

また理事長がマンション管理に関して熱心に活動すればするほど、もしかすると何かを疑われて住民から心無い言葉を浴びるケースも増えるかもしれません。

マンション管理組合において理事長の負担を減らし、理事長の孤独な状況を無くしていくためには、管理組合や理事会を風通しのいい組織にすることが必要になってきます。

マンション管理組合の外に向けての周知活動、情報発信活動

マンション管理組合が取り組む活動について、外に向けてまたは住民に向けての周知活動や情報発信活動を行うことは、すでにマンション管理で行っている施策について周囲の理解を進めることにつながっていきます。またマンション管理組合や理事会の行っている施策のブラックボックス化を防ぐ効果もあるため、積極的な情報発信は理事長を組織のなかで孤独にさせないための施策として非常に有効なものとなります。

徐々にマンション管理組合でも、SNSなどを使って積極的なマンション管理およびマンションの運営を発信しているところが以前よりも増えてきました。

こういった施策については最近のものでもあるため、先進的なマンション管理組合の事例を参考にすることが学ぶ近道になります。

RJC48とは

RJC・・・りじちょうの略

RJC48とは、「AKB48のように48人集まったらいいな」で始まったマンション管理組合に携わる人たちが集った活動です。現在は当初想定していた48人を大きく越え、160のマンションから180人が集まるようになったそうです。このRJC48の活動は、日本でも有名なマンション管理組合のカリスマ理事長や理事たちが集っている情報発信基地であり、情報共有の場でもあります。

RJC48の活動ではいろんな施策が検討されていて、たとえば理事会であれば、今まで輪番制が当たり前だった理事の改選時期を2年で半分の定数を改選し、新旧理事でうまく業務を引き継ぎながら、マンション管理組合の理事会を運営できるようにしていくような施策を考えたりされています。まさに右も左も分からないままマンション管理組合の新しい理事になったような人たちにとってはすごく心強い存在と言えます。

RJC48のTwitterはこちら

マンション管理の運営を管理会社の任せっきりにしていないか

マンション管理について運営を管理会社に任せっきりにすると、運営の主導権を管理会社に握られてしまうことがあります。

そして管理会社の対応については受け身であるケースが多く、仮にマンション管理における不具合に対してやってほしいことについては、しっかりとさらに口酸っぱく言ってようやく管理会社が動くケースがほとんどです。

そのためマンション管理組合や理事会がしっかりと主導権を持ちながら、必要な処置や施策に対して管理会社にしっかりと要望を伝え対処していくことが何よりもマンション管理においては大事な要素になってきます。マンション管理においては管理組合と理事会、管理会社との立場を明確にしておくことが求められます。

第4話についてどのような感想を持たれたでしょうか。
次回第5話については、マンション管理組合における総会・議案・議決権について考察していきます。

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