長期修繕計画の見直し、管理会社ヒヤリング方式がおすすめなワケ

マンションの長期修繕計画は、マンションを長く安心して住める建物の状態を維持するための修繕計画とその資金計画を示すマンションにとって重要なものです。

ですが、新築分譲時に作成された長期修繕計画は、作成段階で新築時の工事における不確定要素も多く、内容が適切でないケースや、マンションの実態に即したものでないケースも多々あります。

また年代とともに変化する工事費の値上がりなども踏まえると、定期的な見直しが必要になります。

長期修繕計画を見直すにあたっては、「管理会社にお願いする」「外部の専門家に1から作成してもらう」「管理会社の作成したものを外部専門家にレビューしてもらう」などいくつかのやり方がありますが、さくら事務所が行う長期修繕計画見直しでは「管理会社と協同(協働)して見直しを行う」のが大きなポイントになります。

今回は管理会社と協同して長期修繕計画の見直しを行うことで管理組合が得られるメリットについて、さくら事務所のマンション管理士が解説します。

管理会社の数量データ等を活用し、見直しコスト削減

先に上げたように、長期修繕計画の見直し・作成の方法はいろいろありますが、例えば外部専門家に1から長期修繕計画の作成を依頼するやり方。

ここでネックになるのがそのコストです。

外部の設計事務所などに500戸くらいのタワーマンションの長期修繕計画作成を依頼すると軽く300万、500万、またはそれ以上の費用がかかる可能性があります。

外壁や防水など仕上材毎に面積をはじめとしてすべてチェックする必要があるため、おのずと時間がかかり、それに伴う人件費が膨大になってしまうのです。

ですが、管理会社の多くは新築時の分譲会社の系列会社であるケースも多く、新築時の数量データを保有しているのが一般的です。

そのデータを活用せず、外部にゼロベースで作成を依頼するのはもったいないとも言えるでしょう。

さくら事務所の長期修繕計画の見直しでは、管理会社が保有する建物や設備の数量データ、長期修繕計画作成のためのシステムなどを活用することで、見直し作業のコスト削減を図っています。

管理会社の修繕履歴や工事コストも活用

管理会社と協同して長期修繕計画を見直す際、管理会社が保有する建物や設備に関する修繕の履歴、一般的な修繕周期やその工事費のコストといったデータも活用します。

過去にどんな修繕が行われていたか?

想定された周期よりも短期間で修繕や交換が必要になった設備はないか?

長期修繕計画では予定されていなかった修繕工事はなかったか?

比較的高額な工事費用が一般会計から支出されたことはないか?

といったことを事前に確認しておくことで、より実質的な修繕計画とすることができます。

特にタワーマンションの歴史はまだまだ浅く、その修繕のデータの蓄積は十分ではありません。

管理会社の保有する情報も有効活用することで、過去の修繕履歴や今現在の工事費コストを反映させ、より実態に即したマンションの長期修繕計画作成が可能になると考えます。

また、設備などの製造メーカーへの修繕見積もりへの協力要請も管理会社を通すことでスムーズに行うことができるでしょう。

管理会社で運用ができる実現可能な長期修繕計画に

管理会社を蚊帳の外にして、外部専門家だけで長期修繕計画を作成してしまい、その運用が難しくなるケースがあります。

数百万かけて外部の設計事務所に作成してもらっても、管理会社に渡したら認めてもらえなかった、ということもあるのです。

管理会社さんが認めてくれないような独自性の高いものをつくってしまうと、管理会社からはこの計画にそった提案が受けられなくなります。

結果、管理会社案と管理組合案が混在するという結果になってしまうのです。

管理会社と協同して行うことで、管理会社の長期修繕計画作成者にも運用を踏まえた要望を確認、見直し内容に反映することも可能です。

管理会社と良好な関係を維持できる

長期修繕計画の見直しを進めるにつれ、当初の数量ミスや、修繕項目の漏れ、作成時のケアレスミスなどが発覚し、修繕費用が大きく変更される場合など、管理会社への信頼が失墜し関係性が悪くなるというマンション管理組合も多々見られます。

ですが、これから作成する長期修繕計画の運用を考えると、ここで管理会社との関係性を壊してしまうようなことは本末転倒であると言えるでしょう。

特にタワーマンションなどは過去に修繕の実績もあまりなく、これから、誰も想定しなかったようなことも起こるかもしれないのです。

多様な設備がついていればいるほど、残念ながら見落としや過去に想定しなかったような修繕のケースも出ても不思議ではありません。

今後、管理会社と連携してうまく運用していくためにも、管理会社のデータや情報を上手に活用しながら、見直しを進めて良好な関係を維持していくのが望ましいと考えます。

長期修繕計画、まずはその問題点を洗い出そう

まずは長期修繕計画の無料簡易チェックをご利用いただき、その結果をもって管理会社さんに見直しについて相談されてみてはいかがでしょうか?

さくら事務所では毎月8日スタート、先着10組合さま限定で、長期修繕計画の無料簡易チェックキャンペーンを実施しています。

①修繕周期は適切か? ②修繕項目の設定は妥当か? ③工事費用の算出根拠は? ④今後、修繕積立金はこのままでいいのか? といった長期修繕計画の基本となる4つのポイントを確認し、その結果を報告、今後に向けたアドバイスを行います。

将来の修繕積立金不足を防ぐための最初の一歩をまずは無料でお試しください。
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