マンションのセキュリティ「鍵穴型」「センサー型」のメリットは?

マンションのエントランス・キーが「鍵穴型」の場合、昨今では「古いタイプ」という印象を受けてしまうのではないでしょうか。確かに非接触型のセンサーがついた鍵穴がないタイプが主流になっていますが、マンションによっては、鍵穴とセンサーの両方がついている場合もあるんです。

「鍵穴型」と「センサー型」、なぜこのように2タイプのエントランス・キーがついているのでしょうか?
エントランスキー
※左が非接触型のセンサー、右が鍵穴。このように両方ついている場合もあります。

鍵穴型は摩耗しやすく、修理・交換が必要

エントランス
通勤、通学、お買いもの、お出かけ…マンションのエントランスは住んでいる人の大半が1日1回は通るかと思います。
「鍵穴型」のエントランス・キーの場合、多くの住民が通る度に、毎日毎日何十回も鍵が差し込まれて回されます。金属の鍵を金属の鍵穴に差し込むのですから、どうしても摩耗が生じます。さらに真っすぐ鍵を差し込み、優しく回す人ばかりならいいのですが、乱暴に差し込んで回す人も…。鍵穴は、消耗が早く、定期的な交換が必要になりやすいのです。
世帯数によって交換の頻度は変わりますが、2年に1度ぐらいのペースで、修理交換を行っているマンションも珍しくはありません。

さらにエリアによっては、イタズラの対象にもなってしまいます。鍵穴に接着剤を流し込んだり、爪楊枝を差し込んで鍵が入らなくするようなイタズラがあると、その度に修理を依頼しなければなりません。

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センサー型のメリットとデメリット

センサーキー
一方、エントランス・キーが非接触型のセンサーの場合は、金属と金属が擦れることがなく摩耗がありません。そのため交換はほとんど必要なく、10年以上経っても新築時のままというマンションも珍しくないでしょう。耐久性という観点では、圧倒的にセンサー型に軍配が上がります。
さらに鍵穴もないので、イタズラもされにくいのがメリットです。

センサー型も鞄から鍵を出し、さらにエントランスで機械の前で鍵をかざすのは同じなので、利便性においては大きなメリットはありませんが、耐久性において大きな優位性があります。

デメリットは価格が高くなること。センサー型は鍵穴型の普通のキーの数倍の値段になってしまいます。

鍵穴型・センター型、両方ついているエントランスも

マンション共用部
鍵穴型とセンサー型の両方がついているエントランスもあります。耐久性に乏しい鍵穴型と耐久性の高いセンサー型を併用するメリットは、あるのでしょうか?

唯一のメリットは、住民が鍵を紛失して合鍵を作る際に「鍵穴型」を選べばコストが抑えられることでしょうか。他のメリットはほとんどなく、むしろ壊れやすい鍵穴タイプの修理費用がデメリットになるケースもあります。

両方ついているのは、実は売主側の都合であるケースが多いのです。
新築マンションの鍵の引き渡しでは、鍵を4本から5本渡すのが標準。センサー型キーを4本渡すのをやめて、センサー型2本と鍵穴型2本を渡せばコストを削減できます。
戸数の少ないマンションでは「鍵くらい…」と感じますが、戸数の多い大規模マンションでは、この差額は大きくコストダウンとして有効です。
住民目線よりも売主側のコストの都合で、両方がついているケースが多いと言えるでしょう。

まれに「センサー型は停電時に使えませんが、鍵穴型なら穴に刺して回すので停電時にも使えます」といった説明をする人もいます。しかしエントランスの機械は鍵穴型であっても「鍵穴を回すことでスイッチをオンにして電気信号を送る」というメカニズムで自動ドアを開けるので、センサー型でも鍵穴型でも停電時に使えなくなるのは変わりません。

故障が頻繁に起こるようになったら

両方のタイプが設置されているエントランス・キーで、鍵穴の故障が頻繁に起こるようになったら、鍵穴型をやめてしまうのもひとつの手段です。

その場合、センサー型ではない「鍵穴型」の鍵が使えなくなるため、総会での起案を経た住民の了解が必要となります。

もしセンサーのチップがついた鍵をなくした場合は、「鍵穴型」の鍵ではエントランスの開錠ができなくなりますが、メーカーからキーホルダー型のタグが販売されているので購入することで使用可能になります。
故障やイタズラが増えている場合は、鍵のメーカーに相談するのがおすすめです。

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