3月から5月はマンションの管理組合総会が1年で最も多い時期です。年に1度、入居者が集まりマンション管理の大事な方針を決める総会では、同時に管理会社への日頃の疑問や不満の声が噴出することも。
・「共用部の清掃がきちんとされていない」
・「騒音やペットなどのトラブルの際、頼りにならなかった」
・「積立金の大口滞納があるのに催促せずにほったらかし」などなど……。
結果、管理体制の見直しと共に、管理会社の変更(リプレイス)に動き出す管理組合もあります。
とは言え、管理会社は管理組合の大事なパートナー、変更するにしても慎重に検討したいものです。
そこで、マンション管理会社変更(リプレイス)のメリットとデメリットをまとめました。
自分たちのマンションが管理会社に何をどこまで期待するのか?どんなことを改善したいと思っているのか? 方針を確定した上で、自分たちの望む管理を叶えてくれるベストパートナーを探しましょう。
【メリット】 管理状態の見直しのチャンス!
① リプレイスはマンションの状態を見直す絶好のチャンス!
リプレイスはマンションの状態を見直す絶好のチャンスと言えます。
と言うのは、新パートナー候補である管理会社に、提案のためマンション全体をチェックしてもらうことができるから。
重要書類の保管状況や、普段の生活で目にすることのない屋上や地下ピットなどの共用部の劣化状況など、マンションが抱える問題点を知ることができます。
② 管理費削減のチャンス!
新たな管理会社を決めるために各社にプレゼンをしてもらいますが、これにより防災や防犯面など新しい提案を受けることができます。
また、各社競争の上で比較を行うため、自然と管理費削減に繋がりやすくなります。
③ 業務改善を求めるチャンス!
チェックの行き届いていなかった管理会社の業務を確認する機会になります。
「有料でお願いしていたが実は管理委託契約の中に含まれるものだった」
「重要書類が保管されていなかった等、中には管理会社の横領が発覚した」
というようなケースも見られるのです。
とはいえ、業務をチェックした上で今の管理会社に業務の改善を求めるという道もあります。変更ありきではなく、現在の管理会社の業務改善案も選択肢の1つとして検討してみても。
【デメリット】引継ぎの難しさ
① 管理歴が引き継がれない
それまでにマンション内で起きたトラブルなどの管理履歴がうまく引き継がれないケースもあります。
履歴を蓄積している管理会社は少なく、「管理人さんの記憶が頼り」なんて管理会社もあるからです。
② 頼りにしていたスタッフも変わってしまう
管理会社を変更した場合、もちろんスタッフも変更になってしまいます。
とはいえ、「管理会社はイマイチだけど、管理人さんはすごく頼りにしていた・・・」といった場合は、引き続きその方にお願いできないか、管理会社に交渉してみましょう。
③ アフターサービス期間が残っているケースは要注意
管理会社がアフターサービス(お引渡し後の一定期間、売主や施工会社に無償で補修してもらえるサービス)の窓口になっていることがあります。
売主や施工会社とのやりとりがうまく引き継がれていないケースもあるので、築年数が浅くまだアフターサービス期間が残っているような場合は注意が必要です。
いかがでしたでしょうか?
管理会社を変更すべきなのか、うまく引き継ぎができるかのかなどのご心配がある場合は、第三者のコンサルタントに入ってもらうのも手です。