マンションの太陽光パネル、メンテナンスは大丈夫?

再生可能エネルギーのひとつである太陽光発電。

地球温暖化防止策としてはじまり、緑化計画内のみなし緑化としての扱いや、高層マンション建築時の容積率の緩和、また既存マンションへの設置には国から助成金がでることなどから、太陽光パネル(ソーラーパネル)は全国的に設置が推進されています。

導入が増えている太陽光発電

出所:資源エネルギー庁調べ
注)1kW当たりのシステム価格は年度ごとの数値
出典:エネルギー白書2013

 

先日管理状況チェックサービスでお伺いしたマンションでも、この太陽光パネルが設置されていました。
管理会社の担当者に設備のメンテナンスについて確認したところ、「(整備・保守が不要な)メンテナンスフリーなんですよ」という返答がありました。

太陽の光を利用してるといっても、発電設備自体は電気を利用した機能です。
本当に整備は不要なのでしょうか?

太陽光発電システムにまつわる災害も多発

太陽光パネルによる住宅火災

住宅用太陽光発電システムの関連災害は相次いでいます。

消費者庁などの事故情報データバンクシステムには、発火や発熱、発煙といった事故が2008年以降で102件登録されています。
11年9月千葉県船橋市では、太陽電池モジュールが発火し民家が半焼、人的被害はないものの、隣家にも回る大きな住宅火災が発生しました。

この現状から、重大な消費者事故の再発防止策を検討する消費者安全調査委員会(消費者事故調)も、調査対象に選んだとの報道がなされました。

太陽光発電も電気設備。定期的な整備、メンテナンスが必要になります。

太陽光パネルのメンテナンスの重要性

先日(2016年10月)東京ビックサイトで開かれた清掃業界の最新製品やサービス、技術の専門展示会である『クリーンEXPO2016』に「一般法人 太陽光発電安全保安協会」も出展されていました。

「一般法人 太陽光発電安全保安協会」は、太陽光発電設備のメンテナンス需要の波及や、民間の任意資格”太陽光発電メンテナンス技士”の普及のため2014年4月に設立されました。

それだけこれからの太陽光発電メンテナンスの動向、重要性が注目されているということですね。

長期修繕計画への反映はされていますか?

しかしまだまだ現場でその重要性が認識されていないのが現実です。

今回お伺いしたマンションでは、太陽光発電設備のメンテナンスが未実施だったほか、長期修繕計画への反映もされていませんでした。

皆さんのマンションでも、設置の有無やメンテナンス状況、長期修繕計画への反映状況など、ぜひ一度管理組合に確認、もしくは点検をしてみることをおすすめします。

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