マンションの台風対策、自分たちですべきこと、管理会社にお願いしたいこと

  • Update: 2017-06-08
マンションの台風対策、自分たちですべきこと、管理会社にお願いしたいこと
writer01
株式会社さくら事務所

近年増加するゲリラ豪雨や台風による水害。マンション住まいでも備えは必要です。

各自、飲用水や食料の備蓄等の備えをしているかと思いますが、ここではあわせて、管理会社さんにぜひお願いしておきたい対策を、さくら事務所のマンション管理コンサルタントがご紹介します。

マンション台風対策、まずは自分たちですべきこと

度重なる災害に、年々意識も高まり、各自の備えも当たり前になってきましたが、ここでは、【自分たちで備えるべき】住まいの台風対策について、まずおさらいしてみましょう。

① 飛ばされやすいものはバルコニーから室内に

強い風が吹くと、思いがけないものが飛散して被害を生むことも。

バルコニーにある植木鉢(下のトレーも忘れずに。排水口を覆って、雨水をせき止めてしまう可能性あり)、物干し竿、スリッパ、パラボラアンテナ(マンションによっては設置が禁止)などはあらかじめ、室内に移動させましょう。

中には、バルコニーに簡易に取り外しのできるウッドデッキや置きタイルなどを設置している方もいらっしゃるかもしれません。こちらも同様に撤去しておきましょう。

(そもそもですが・・・、日ごろから撤去の難しいもの、避難の際に支障のあるものはバルコニーに設置してはいけません。

避難ハッチのついているお部屋は避難ハッチがすぐに開けられる状態であることも重要です。)

②バルコニーの排水口、ごみは詰まっていませんか?

バルコニーの排水口にゴミが詰まっていると、漏水の原因になります。

気をつけたいのが、グルーミングで落ちる犬や猫の毛、ガーデンニングによる枯葉や土などです。

こういったゴミをお掃除をしても流れが悪いと感じる場合は、長年の使用により雨水管(雨どい)が詰まっている可能性も。その際はすぐ管理会社に連絡することが大切です。

③愛車が水没?機械式駐車場のパレットは上げておきましょう

地下式の機械式駐車場には排水ポンプがありますが、その能力では排水しきれない場合があります。

車が冠水しないようにパレットの下段を上にあげたり、お車を全て駐車場外に出す必要があります。

そのままにしておくと車が水没するという事故が実際に起こっています。

管理会社さんの備え、大丈夫そうですか?

こういう時だからこそチェックできるのが、管理会社さんの備え。

大雨や台風が予想されるとき、管理会社が適切な対応をしてくれているかどうか、確認してみてもいいでしょう。

①ルーフバルコニー・屋上周りの排水口の清掃

居住者が掃除しようにもできない、ルーフバルコニーや屋上周りの排水口。

清掃が行き届かず、落ち葉や泥、ごみが詰まっているケースも。

中には排水口や屋上のドレーンに雑草が生えているマンションも見受けられます。

放っておくと防水層を傷めてしまい、階下のお部屋の漏水にもつながる可能性があります。

とはいえ、ルーフバルコニーはフェンスの外側にあり、高所で危険なケースも。

日常業務として管理員さんに対応してもらうのは難しいかもしれません。

最近では管理会社が管理員さんに危険箇所に立ち入らせないよう徹底しているところもあります。

管理委託契約でどうカバーされているかどうか、確認してみましょう。

マンションによっては、高所作業も得意な植栽業者さんに併せて対応をお願いしているケースがあるようです。

②共用部に飛散しそうなものはないですか?

台風接近時、万が一に備え、気象予報会社の情報を注視して、必要と判断すればマンションに出動し、土嚢や水のうを敷いたり、防水板をあげたり、カラーコーン、駐車禁止の看板など飛ばされやすい物を片づけるなどの対応がされているか、確認してみましょう。

③機械式駐車場の排水ポンプ周りの清掃

機械式駐車場にある排水ポンプ周りの清掃や点検をしていないと、ポンプが作動した際にゴミ詰まりを起して動かなかったり、またポンプ自体の故障に気づかなかったりします。

そうすると機械式駐車場が冠水して被害を招く可能性も。

(とはいえ正常に動いていても想定外の降雨量で排水が追いつかなくなる可能性も。先に挙げたように、パレットは上げておきましょう!)


いかがでしたでしょうか?

自分の管理会社がこれらの対策や清掃をしてくれているか、そもそも管理委託契約でどうなっているのか?この機会に一度確認してみてはいかがでしょうか?

また、最近では火災保険の値上がりを前に、保険内容の見直しをした管理組合もあるかと思います。

水害についての補償はどうなっているかも、改めて見ておいてはいかがでしょうか?

「うちは火災保険がしっかりついているから大丈夫」と思っても、「床上浸水●センチ以上」などの補償適用の条件にあわなければ、被害に遭っても対象にならない可能性もあります。

同じ災害でも、台風や大雨は地震のように予測不可能なものではありません。

そのとき備えて役に立たなかったものも、いつまたその備えや心構えが役に立つかわかりません。

今一度、マンションの台風対策を見直してみてはいかがでしょうか?

 

【マンション管理SOSなんでも相談所】

さくら事務所の専門家チームが、水害・地震被害の調査や今後の対策から、建物の施工不良や不具合の検証、分譲・施工会社との交渉サポート、管理会社との付き合い方までマンションのトラブル解決に向けてサポートしす!

マンション管理SOSなんでも相談所

あわせて読みたいコラム

まずは無料相談から

050-1745-3309

受付時間 10:00~18:00(土日祝も営業)

writer01

株式会社さくら事務所

ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとする個人向け不動産コンサルティングや管理組合向けコンサルティングを行っている。400を超えるマンション管理組合のコンサルティング実績をもち、大規模修繕工事や長期修繕計画の見直し、瑕疵トラブルなどの管理組合サポートサービスを提供している。

【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

メールマガジン登録

マンションの住み心地&資産価値アップのためのお役立ち情報をお届けします。

メールアドレス