老朽化マンションの出口戦略 -その2

老朽化マンションの出口戦略 -その2

建て替えできるマンションできないマンション

前回は、「なぜマンションの建て替えは進まないのか?」についてご紹介しました。今回はその続編。

実際に、自分の所有するマンションや購入を検討しているマンションは、建て替えが可能なのでしょうか?
そこで、今回は、建て替えを実現したマンションの共通項から、建て替えができるマンションとできないマンションの違いを紹介します。

詳しくことは、さまざまなことを調べなければならないのですが、目安としては以下のようなチェック項目が挙げられます。

□ マンションが低層で、建替える場合には現在の2倍以上の面積の建物が建築可能である
□ 複数の棟で構成された、総戸数が200戸程度以上の大規模な団地である
□ マンションの立地が高度利用地区内にある
□ 都市計画(用途地域)などの見直しにより、マンションが建築された当時よりも、現在の容積率が2倍以上大きくなっているか、今後見直しの予定があり現在の容積率よりも2倍以上となる見込みがある
※高度利用地区や容積率については、市(区)役所へ問い合わせるか、ホームページなどで確認できる場合があります
□ 駅前または、これに近い立地条件である
□ 近所で新築マンションが販売されると、人気が高く早期完売することが多い
□ 築年数が古く老朽化したマンションでも、中古マンション市場で根強い需要がある

いかがでしたか?
数多く該当していれば建替え可能な条件は、十分に備えているものと思われます。
5項目以上なら有望、3項目以下ではかなり厳しいと考えてもよいかもしれません。

これらのチェック項目の要点をまとめると、次のように考えることができます。
■ 現在よりも大きな建物を建てることができるか、今後その見込みがあること
■ 新築・中古を問わずマンションの需要が根強い地域であること
■ 駅前または、これに類する好立地であること

こうした条件を満たすマンションでは、建替えに際し最も大きな問題となる所有者の費用負担を、とても少なくすることができる見込みがあるということになります。
現在マンションを所有している方は、自分のマンションが将来建替えの可能性について、考えるための目安になります。
建替えが難しいマンションでも悲観する必要はありません。現在の建物を長く使い続けるための計画を立て、これを実行するために必要な資金を早めに準備することで、リカバリーすることができます。

また、これからマンションの購入を検討する方々は、建物が老朽化した場合のリスクを考慮する際の検討材料としてみてはいかがでしょうか。

建て替え不可能なマンションは次にすべきことは?

マンションの管理規約に、建替えの際の決議要件が記載されているからということで、将来、建替えを前提にしているなどと考えないようにしてください。
マンションの建替えは、とても高いハードルであることは間違いなく、ほとんどのマンションが今後も建替えられることはないと考えるべきでしょう。

平成26年4月時点での我が国における、マンションが建替えられた実績が、マンションストック総数の601万戸(旧耐震基準:106万戸)に対して累計で196件、15,500戸にとどまっていることが、何よりもこれを物語っています。

では、建て替えができないマンションは将来のために、どう備えたらいいのでしょうか?

次回は、マンションの長寿命化による延命対策について、お話しする予定です。

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