大規模修繕工事で建物のバリューアップを狙う

工事件数増加!大規模修繕のタイミング

ミニバブルと呼ばれる少し前の2000年初期頃に竣工したマンションが大規模修繕工事の時期を迎えたため、いま多くのマンションで大規模修繕工事が行われています。

マンションの大規模修繕工事

一般的に大規模修繕では、屋上防水、外壁清掃・再塗装、鉄部の再塗装、サッシ周りのシーリング打替え、必要に応じて設備機器の更新など、マンションの共用部分の劣化修繕が行なわれます。

建物は放っておくと劣化し老朽化してしまうもの。

長持ちさせるためには定期的な診断と適切なメンテナンスにかかっているといっても過言ではありません。

大規模修繕工事の狙いは「修繕」だけ?

修繕工事の検討をする際には、合わせてバリューアップを考えると有効的です。

購入時に管理会社から渡される長期修繕計画に目を通してみると、大規模修繕というものは10~15年のスパンで行われることがわかるでしょう。

そして、この10~15年という期間は家族構成に変化が起きる頃合でもあります。

例えば、新築時に夫婦+小学生の子供2人で入居した4人家族。

10数年後、子供が家を出ると想定した場合、4台必要だった駐輪場も2台不要になります。

もちろんその逆も考えられるでしょう。

実際、「分譲当時は満車だった駐車場も借り手が少なくなって空きが出た」というご相談も多く寄せられています。

家族構成などの変化に合わせ、専用部分だけでなく共用施設についても有効活用をしていくのがバリューアップという考え方。

「車よりバイクの数が増えたのでバイク置き場に変えよう」とか、「空いたスペースを、防災用備蓄倉庫に活用しよう」など、修繕時期のニーズに合わせてより住みやすいマンションにするための改修工事になります。

マンション駐車場のひび割れ

大規模修繕工事で建物のバリューアップを目指す!

どうして大規模修繕がベストタイミングなのか。

こういった用途の変更には建物全体の建蔽率や容積率の変更など役所への変更申請が必要な場合があり、設計士などに相談をする管理組合が多いため、大規模修繕工事の時にはそのような専門家にバリューアップの相談もあわせて持ち掛けることができるからです。

また、個別に工事をするよりも一度に行う方が基本的には割安になります。

大規模修繕工事は管理会社が出してきた計画通りに行うものではなく、区分所有者共有の資産を居住者で守っていくための修繕であり、建物の性能を向上させていくためのものです。

どうやったら資産価値を保てるのか、快適な居住環境を維持できるか管理組合が率先して検討をしましょう。
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