東京オリンピックまでにお得に大規模修繕工事ができるマンションは?

いよいよ1年後に迫った、東京オリンピック

東京オリンピックの誘致が決まったのが2013年の秋。

そこから建設費用は一気に高騰しました。

大規模修繕工事の施工費用にも影響は及び、予定していた大規模修繕工事の時期をずらす管理組合もありました。

建設工事の高騰はオリンピックまで、若しくはそれ以降も続くと思われてきましたが、ここにきて大規模修繕工事費用に異変が起きています。

計画可能な条件がそろえば、大規模修繕工事をお得にできる可能性もでてきました。

ここでは、さくら事務所のマンション管理士が大規模修繕工事費用の推移と、今なぜ大規模修繕工事が狙い目なのか?、今から計画可能なマンションの要件について解説します。

2013年秋の大規模修繕工事の高騰

2013年の秋、大規模修繕工事費は20~30%高騰しました。

その要因としては、増税前の駆け込み需要に加えアベノミクス効果への期待や震災復興特需による人手不足、オリンピック誘致決定による建築工事費の先高観などが挙げられます。

この時は、月の上旬と下旬で足場の見積もりが2~3割違ってくるような、そんな異常な上がり方でした。

さらに、リーマンショック前の大量のマンションが最初の大規模修繕工事の時期を迎えることなどもあり、工事需要が逼迫することが確実なため、2015年ごろから「2018年、2019年頃、オリンピック前に施工費用が大幅に高騰する」との予測がされるようになります。

また、オリンピック後の開催国は景気が悪くなるという過去の経験則から、次第に「2020年以降、オリンピック終了により施工費用の急落」も予想されるようになります。

オリンピック終了後は、景気自体が悪くなり、建設工事費用も低迷し、需給バランスが崩れるだろうと多くの人が考えました。

これらの予測を前に、2018年~2019年に大規模修繕工事の時期を迎えるマンション管理組合では、高騰が見込まれる前の2018年以前に大規模修繕工事を前倒しする、若しくは下落が見込まれる2020年以降に大規模修繕工事を先送りするなどの調整を試みるところも多くありました。

では、今現在、オリンピック後の大規模修繕工事費用はどう予測されているのでしょうか?

「2020年以降、東京オリンピック終了後、大規模修繕工事費用は高値で安定、または再度高騰する」と言われています。

先に挙げたリーマンショック前の大量の新築マンションが先延ばしにしていた大規模修繕工事を実施しようとするのに加え、予定通りにこの時期に大規模修繕工事を行おうとしていた2008~2010年に竣工したマンションの工事も行われるでしょう。

これによりオリンピック後は大規模修繕工事の需要が一気に高まり、相場も高騰すると考えられるのです。

ここにきて大規模修繕工事費用に異変が

ですが、ここにきて、大規模修繕工事の費用に異変が見られるようになりました。

大方の予想に反して、大規模修繕工事の施工費用が落ち着いているのです。

さくら事務所が数社の施工会社に行ったヒアリングによれば、「今秋から来春までの受注目標に20~30%程度及ばない状況」だそうです、

大規模修繕工事はある程度、施工時期が決まっており、施工会社からすれば、売上のめどが立てやすいものです。

ところが、多くのマンション管理組合が、工事費高騰の予測を受け、大規模修繕工事をオリンピック以降に先延ばししてしまったことにより、多くの施工会社では受注見込みの大規模修繕工事が受注できていないのです。

受注目標に及んでいない施工会社は、受注獲得に向け積極的な営業やきめ細やかな提案、買い手市場とも思える見積もりを提示しているといいます。

これまで施工会社が消極的だった、長周期化への工事仕様(次回大規模修繕工事までの周期の伸長を可能にするような高耐久な工事)での公募にも積極的に参加してくるようになりました。

これまでは、現場代理人が手配できないなどの理由から辞退してくる施工会社もありましたが、こちらの要望を受け、大規模修繕工事専業の大手でも屋上防水やシーリング防水、外壁塗装などに高耐久性の仕様を提案してくるようになりました。

管理組合にとってはありがたいお話ですが、裏を返せば、受注目標に達していない施工会社は受注獲得に向けて激しい営業を展開しているという背景も見て取れます。

大規模修繕工事は直前の見積もりがお得

大規模修繕工事は、概ねの施工時期があらかじめ予定されていることもあり、早めに施工会社を決定し依頼する組合が多いようです。

着工の1年くらい前から施工会社を決めていることもあります。

施工会社からすれば、先の工事の予約が早々に入るのはうれしいことですが、組合にとってはどうなのでしょうか?

確かに、早めに準備を完了させることで管理組合が希望する時期に工事ができるなどのメリットはあるでしょう。

「夏の暑い時期に、エアコンが一時的にでも使えないのは厳しい」
「できれば年内中に工事を終わらせたい」
「防水と塗装工事は梅雨時をはずした方が良い」

といった調整も可能になります。

「早めに契約したほうが腕のいい職人さんがつかまりますよ」と施工会社にせかされる組合もあるようです。

ですが、ここで問題なのはその見積もり

今現在、相場が落ち着いていても、例えば1年先の工事の見積もりを出す際には、今の相場では見積もりは出せません。

これから費用が上がることももちろん考えられますので、そういったリスクを最大限に見越した金額で見積りを出さざるを得ないのです。

早め契約には、先々のリスクを見越したバッファが含まれています。

逆に、すぐ着工、数か月後に着工ということであれば現状の相場に近い金額で見積もりしてもらえる可能性が高いのです。

さくら事務所の大規模修繕工事の施工会社選定でも、通常、この方式をとっています。

早割り、早得、といったことは大規模修繕工事においては存在しないのです。

今からでも計画可能なマンションの条件は?

施工会社が比較的手の空いている今であれば、割安な施工費用で大規模修繕工事を計画できるかもしれません。

残念ながら、タワーマンション、大規模マンション、複合用途型マンションの場合、今からではスケジュール的に難しいでしょう。

今から計画可能と思われるのは、施工会社選定までの6~10か月の間に集中して理事会(委員会)の活動が可能で、更に、管理組合総会(※)も2回程度開催ができるような、こまわりが効いて柔軟な動きができる管理組合でしょう。

年明けまでに施工会社を選定し、オリンピックに向けて足場を立てるようなスケジュール、もしくは3月4月頃に施工会社を選定し、オリンピックが始まるころに足場をかけるようなスケジュールになると思われます。

※ コンサルタント選定や施工会社選定の承認が必要になりますので、それぞれ総会の開催が必要になるかと思われますが、管理会社にある程度お任せという管理組合の場合は1回でも進められるかもしれません。

また、「もともと大規模修繕工事を行う予定で計画していたが、建設工事費用高騰を前に先送りした」という管理組合であればもう一度、考え直してみるにはいい機会でしょう。

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