先日、マンション管理組合の方から、マンションのドアの鍵の交換についてのご相談を頂きました。
マンションでは、玄関ドアも共用部にあたりますので、簡単に交換はできません。
慎重に選びたいものですが、どのような事を意識して交換すればいいでしょうか。
今回はマンション管理コンサルタントがそれぞれの鍵の特性と注意点について解説します。
かつてのマンションの鍵の主流、ディスクシリンダー、ピンシリンダー
メーカー最大手が販売していた、マンションの鍵の主流だったディスクシリンダー錠、ピンシリンダー錠。
今では、ピッキングで開錠されてしまうため、防犯性が著しく低く、あまり使われていませんが、もしご自宅のマンションで使われていたら、早急に交換を検討した方が良いでしょう。
安価ながらディスクシリンダーで防犯対策をアップしたものも作られていますが、初期型は簡単に壊せることが判明して、2001年から現在まで改良が続いています。
電気の鍵は、停電が心配?
ご自宅内の電気や乾電池で動く電気鍵がありますが、それぞれメリットデメリットがあります。
遠隔操作ができたり、防犯性も高いといったメリットの反面、ご自宅内の電気を使う場合、停電になったらやはり開錠できなくなります。
普通の鍵のシリンダーも併用するなどの対策が必須です。
強固で安全性も高い、海外有名メーカーの鍵
海外の大手メーカーでも強固で安全性の高い鍵がありますが、取扱店が少なく、合鍵を作れるお店があるか確認が必須です。
鍵の交換業者にも取扱いが可能かどうか事前に確認しておきましょう。
ディンプルキーなら安心?
ディンプルキーはピッキングに強い、万全だと言われている鍵です。ですが、最近はピッキング以外の方法で侵入されるケースが増えています。
過信せず、二重の対策なども検討する必要があります。破られない鍵はないと考えるのが賢明でしょう。
鍵に依存しない防犯対策こそ有効
昨今、打ち破り・こじ破りと言れるバールでドアを壊して侵入方法もあり、どんなに鍵を強固にしても、不審者の侵入は防げません。
重要なのは、侵入までにどれだけ時間をかけさせるかで、一般的に「10分以上かかると泥棒はあきらめる」といわれていますので、防犯認定を受けている鍵に替えるのは1つの対策でしょう。
また、鍵だけでなくドアの破壊や窓からの侵入も対策を考える必要もあります。
鍵を見直す際は、マンション管理組合での話し合いになりますが、その際は鍵の交換だけでなくマンション全体の防犯対策の見直しを含めて話しあうことをおすすめします。
何より、普段から住民の方同士が親しくなり、マンション内で会った方々に声を掛けることを習慣化するだけでも防犯対策になるのです。
マンションの安全性、防犯対策に関することも、お気軽にお問い合わせください。
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