マンション管理組合が大規模修繕工事を行うためには当然ですが資金が必要となります。
資金の捻出方法は修繕積立金によるものが一般的ですが、不足している場合には一時金や借入れによる方法が行われる場合もあります。
もちろん、一時金や借入れなどの方法によることなく修繕積立金だけで工事費用をまかなうことができることが最も望ましい方法であることは言うまでもありません。
では、毎月積み立てている修繕積立金の金額はどのように決められているのかご存知ですか?
『長期修繕計画』は計画時点から25年~30年程度の期間を目安として、その間に必要になると予見される建物や設備の修繕工事の内容や費用などの概要が示されたものです
平成20年6月に国土交通省から公表された『長期修繕計画作成に関するガイドラインおよび同コメント』では5年程度ごとに調査・診断を行ない、その結果に基づいて見直し、積立金の額も見直す事が望ましいとされています。
ガイドラインに示された長期修繕計画作成の基本的な考え方は以下の通りです。
1)将来見込まれる修繕工事などの概ねの内容や時期、概算の費用などを明確にする。
2)修繕積立金の額の根拠を明確にする。
3)修繕工事などに関する長期計画についてあらかじめ合意しておくことで工事の円滑な実施を図る。
長期修繕計画がこれらの考え方に基づき作成されたもので、その内容に沿って修繕積立計画が立案され積立金の額が設定されていれば、将来的に一時金や借入れの発生などのリスクはある程度避けられると判断できます。
しかし、25年~30年程度の長期予測ですから想定外の工事が発生する可能性もあるため、その時の管理組合の予算や建物の状態に合わせて定期的に見直すことが大切です。
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