災害時、エレベーターに閉じ込められてしまったら?

マンション生活で欠かせないエレベータ―ですが、地震などの影響で止まってしまうことがあります。また、なかなかエレベータ会社の人が来てくれずに、止まったままになっていることもあります。東日本大震災のときは、首都圏を中心に200件以上のエレベーターで閉じ込め事故が報告されました。

エレベーターにはさまざまな安全装置がついていて、少しでも異変に気付いたら止まるようになっています。それがちょっとした異変だったら、しばらくすると再び動き出して最寄りの階で扉が開きます。その後、自動診断・仮復旧装置がついているエレベーターだと、エレベーターが自分で機能チェックを行ってエレベータが使えるようになります。

しかし多くのエレベーターでは、安全確認のために保守点検会社の人が点検して再始動させないと使えないようになっています。これはエレベーターの安全を守るための措置で、しっかりと人の目で異常がないか確認しなくては安心して使うことができないからです。「エレベーターを動かして扉を開けてしまうと、乗っている人が怪我をする可能性がある」そんな風にエレベーターが判断すると、乗っている人を一旦閉じ込めて、保守点検会社の人に来てもらってから安全を確認するようになってます。とても不安になると思いますが、エレベーターに閉じ込められるのは、故障したわけではなく正常に機能しているからです。閉じ込めは、乗っている人の安全を守るための措置なんですね。

エレベーター復旧の優先順位

大地震で街中のエレベーターが止まってしまった場合、保守点検会社の点検員の人数は限られていますから優先順位をつけて復旧作業を行います。

  1. 人が閉じ込められたエレベーター
  2. 病院や警察署など緊急を要する建物
  3. 不特定多数の人が利用する施設(商業施設など)
  4. 超高層マンション
  5. 中高層マンション
  6. 低層マンション
  7. 個人住宅

どのメーカーもこの順位とは限りませんが、だいたい同じような優先順位になっています。緊急度、重要度が高いところから優先してエレベーターを復旧させるので、マンションによってはエレベーターが止まってから数日間も使えないなんてことが起こるケースがあります。「いつになったらエレベーターが使えるのか?」と入居者の皆さんは口々に言いますが、広範囲な地震の場合はエレベーターの数が多いので、いつごろ動かせるかはエレベータ会社にもよくわからないことが多いのです。

止まったエレベータを一台一台チェックして、壊れている場合は修理してから普及するので、どうしても時間がかかるのです。しかしこのような手間は、エレベータの安全性を保つための重要な作業になっています。エレベーター会社は大急ぎで復旧にあたるのですが、どうしても時間がかかるケースがあるのです。

もし万が一閉じ込められてしまったら・・・

もし万が一、エレベーターに閉じ込められたら、「非常」と書いているボタンを押してください。オペレーターが話しかけてくるので、落ち着いて状況を説明してください。しばらくすると保守点検会社の人がやってきて、扉を開けてくれます。保守点検会社からマンションまでの距離や、道路の込み具合などによって到着時間は違いますが、大地震であちこちの建物で閉じ込めが起こっていなければ20分から30分ぐらいでやってきます。心細いかもしれませんが、乗っている人の安全を守るための措置なので、そのまま待っていてください。

映画ではエレベータの天井からカゴの外に出たりしていますが、実際には天井に出入り口や点検口はないので、天井をつついたりしないでください。傷や照明の故障の原因になってしまいます。また、ロープが切れたりして、エレベータが落ちるんじゃないかと不安になる人もいると思いますが、日本のエレベーターは安全装置が多数設置されていて、メインの吊り下げロープが切れてもカゴが落下することはありません。無理に出ようとするとエレベーターの故障の原因になり、外に出られるのが遅くなってしまうことがあります。

そんな非常時に試されるのが、日頃からの備え

マンションの高層階に住む方は、日頃からエレベーターが急に使えなくなることを想定して、食料の買い置きなどをしていると良いでしょう。また防災備蓄倉庫があるマンションが増えていますが、多くは1階や地階に設置されています。中間階の共用部に設置できるスペースがあれば、非常食の準備などを上層階向けに確保することを管理組合で話し合うなどして準備をしておきましょう。

マンション内には糖尿病で人工透析を受ける必要がある方など、エレベーターが止まっても外出しなくては命に関わる方もいるかもしれません。そういった方の名簿などを揃え、非常時にはみなさんで協力できる体制を平時から作っておくことが大事です。

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