マンション内の防犯カメラに関する誤解とは?

  • Update: 2017-11-24
マンション内の防犯カメラに関する誤解とは?
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株式会社さくら事務所

この記事はマンション管理士/一級建築士などの専門家が監修しています

防犯カメラ設置の最大の目的は「犯罪抑止」

最近のマンションには、防犯カメラが設置されていることがほとんどです。しかしこの防犯カメラは役に立っているでしょうか?

マンションにお住いの方、そして管理組合の理事会の方には、防犯カメラをチェックすることをお勧めします。

では何をチェックすればいいのでしょう。

防犯カメラ設置目的で一番重要なのは、犯罪の抑止効果です。撮影されているとわかれば、犯罪は起こりにくいのです。

そして次が、犯罪が発生した場合の証拠能力です。こちらの役割が重要な役割と誤解されていることが多いです。

しかし残念ながら、マンション内のあらゆる犯罪を防犯カメラに記録できるわけではありません

そこで最初にチェックしていただきたいのは、防犯カメラが抑止効果になっているかということです。

あるマンションで、駐車場の車にイタズラをされる事件があり、理事会の皆さんと防犯カメラの記録映像を確認しました。そこには、子供達が駐車場内で遊んで車にイタズラをする様子が写っていたました。

プリント

ここで一番の問題点は、イタズラをした子供達が防犯カメラで撮影されていることに全く気づいていないということでした。

もちろん、これが大人であっても気づかなかったでしょう。というのも、マンションによっては企画担当者やデザイナーが美観を損ねるのを嫌い、防犯カメラを目立たないようにしています。しかし防犯の見地からは、防犯カメラが目立つ方が良いのです。

防犯カメラに「いま、あなたたちを撮影していますよ」と主張する存在感があれば、カメラの前で子供たちは車にイタズラをしなかったでしょう。

マンション内のこんな場所をチェックして

そこで駐車場や駐輪場などの盗難やイタズラが起こりやすい場所や、エントランス正面やその他の出入り口などの侵入がありそうな場所に行き、防犯カメラに気付くかをチェックしてみます。
もし防犯カメラがどこにあるのか気づかないようであれば、防犯カメラの増設ダミーカメラの設置、または「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼ることなどを検討してみましょう。ステッカーはコストが安くて効果があるので、比較的導入しやすいと思います。

実際に防犯カメラに映っているか、死角はないかを気にする方が多いようですが、それよりもまず侵入者が防犯カメラに撮影されていることに気がつくことが最も重要です。

「ウチのマンションの防犯カメラは、何度も犯人の顔をバッチリ映してくれてました」よりも、「防犯カメラをつけてるけど、マンションで事件が起きたことがないんですよ」と言われる防犯カメラの方が、良い仕事をしていることが多いのです。


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佐藤 健斗
監修者

佐藤 健斗

新卒で電鉄系の資産管理会社にて、鉄道会社の保有資産(駅舎・高架下など)の活用や店舗開発を経験。
その後、不動産のコンサルティング会社にて、主に地主様・家主様向けに売買・賃貸管理・有効活用など多角的なコンサルティングを行う。

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ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとする個人向け不動産コンサルティングや管理組合向けコンサルティングを行っている。400を超えるマンション管理組合のコンサルティング実績をもち、大規模修繕工事や長期修繕計画の見直し、瑕疵トラブルなどの管理組合サポートサービスを提供している。

【監修】さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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